マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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苣原惣社九頭神社の秋祭り

2011年12月11日 08時59分05秒 | 天理市へ
惣社九頭神社では大勢の苣原住民が待っていた。

普段の苣原では見られない光景で子供たちもたくさん居る。

村には子供が見られないと言っていた長老たちも喜んでいる。

祭りの日には村から離れた若い人たちも帰ってきて賑わいをみせる境内はおよそ80人でごった返している。

宮本衆や当屋は拝殿に登って神事が行われる。

座は左座、右座に別れて着座する。

祓えの儀、宮司による奉幣振りに祝詞奏上などが厳かに行われた。

境内では千本杵でモチを搗いている。



かつては大当屋の家で4人の当屋が御供搗きをしていた。

いつしかそれはしなくなった祭り。

賑やかにしたいと消防団らがモチ搗きを始めたのが昨年のこと。

この年に搗いている臼は神社にあったもの。

奇麗にされて復活した臼でモチを搗く。

子供も搗けるからと千本杵にしたがモチツキ唄はない。



それはなくとも搗いたモチは直ちにキナコを塗してキナコモチ。

青豆をすりつぶしたクルミモチ。

小豆餡にしたアンツケモチの三品ができた。

搗きたてのモチはどれを食べても柔らかくて美味しい。



ダイコン、コンニャク、ドロイモに味噌を塗った田楽も作られる。

隣の炭火焼き場では焼き鳥、フランクフルトまでを次々と大量に焼いていく。



トン汁も作っていく振る舞い。

それらはカップに入れられて直会に差し出される。

神事を終えた人たちは参籠所で左座、右座に別れて座ってお神酒をいただく直会。



その間は境内に居る村人も同じ食事をよばれる。

今まで見たこともない人、人、人で溢れる村のお祭りさわぎの様相となった。

(H23.10.23 EOS40D撮影)