マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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続、今市の苗代田の注連縄

2012年07月10日 08時34分38秒 | 奈良市へ
気になっていた今市の苗代田の注連縄はどうなっているのだろうか。

苗代をするときには取り払うというようなことを聞いていた。

そろそろ始まったのではないかと思い立ちやってきた今市。

今まさに苗箱を苗代に置いていく真っ最中だった。

ご家族に注連縄のことを聞いたが、その家族ではなかった。

隣の苗代の持ち主は不在。

結局判らなかったのだが、撮影許可をいただいて苗代作りの風景を撮らせていただいた。

4か月も経過した隣家の注連縄は枯れていた。

もう一つある苗代の注連縄も拝見した。

そこは既に終わっていた苗代作り。

水口には松苗とともにイロバナも添えられている。

作業中だった家族にその件を尋ねれば、持ってくるのを忘れたという。

その松苗はどこで手に入れられたのか聞いてみれば稗田の賣太神社だという。

賣太神社では御田祭は行われていない。

不思議なことだと思ってもう一度尋ねた結果は春日大社。

そう、春日大社で行われた御田植神事でたばってきた松苗だったのだ。

代表者がたばってきたから、ふと違うことを思ってしまったという。



今市も稗田もかつては春日神領。

大和郡山では稗田、美濃庄、下三橋、上三橋、井戸野、若槻、大江、番匠田中、横田、発志院、石川、中城辺りがその地域で、苗代に春日さんの松苗を添えているのである。

2年かけてその地域を調査したことがあるが、その他の地域もされていると思われる。

(H24. 5. 1 EOS40D撮影)