昨年に伺った五條市上之町金光寺の檀家総代。
上之町では、数年前までは大きなとんどを燃やしていたと話していた。
とんどは1月14日であった。
竹を組み込んだ三角錐のとんどの先は葉っぱつきの笹だ。
頂点に綱を掛けて地面へ一直線に張るようにして、とんどが倒れないようにしていたと話していた。
今ではまったく見られなくなった上之町のとんどであるが、当時は焼けたとんどの火を家に持ち帰っていた。
火は神棚や仏さんのお灯明に移した。
オクドさんがあったころは火点けにした。
とんどの翌日の朝食はアズキ粥を炊いた。
食べる箸はオコナイで供えられたカヤススキであった。
現在は、オコナイをすることもなく大般若経の転読法要になっている。
箸代わりに堅いカヤススキの茎の部分で食べるアズキ粥。
穂は付いたままだった。
アズキ粥はビワの葉に乗せて供える。
総代の家ではしなくなったが、「近所でしているかも知れない」と話していた。
もしや、あるのではと近隣の田んぼを探してみた。
畦に立つ草の葉をカヤススキだと見誤ることもある。
徐行速度でのろのろ走る乾いた田園。
ふっと目に入った穂付きのカヤススキが見つかった。
立てたのはおそらく15日。
それから4日間も過ぎているが、穂付きのカヤススキは確かにあった。
本数は12本。
おそらく家族の人数分であろう。
どのお家でされたのか、近くにあったお家に尋ねた結果は「うちや」と答えた男性。
この日は休日。
たまたまお家におられた男性はサラリーマン。
平日のその日は出勤日。
「慌ただしくカヤススキの箸で一口食べた」と云った。
田んぼに立てていたことは知らなかったと云う。
「出勤後におばあさんが立てたもんや」と思うと話す。
しかも、「こんなことしているなんて知らんかったわ」と云う。
とんどはしなくなったが、アズキ粥を食べてカヤススキを田んぼに立てていた上之町の住民。
探してみればあるものだと思ったフィールド調査。
数日前に御所の鴨神や東佐味でもそのよう話題を聞いたので、来年も調査しなくては、と思った。
(H26. 1.19 EOS40D撮影)
上之町では、数年前までは大きなとんどを燃やしていたと話していた。
とんどは1月14日であった。
竹を組み込んだ三角錐のとんどの先は葉っぱつきの笹だ。
頂点に綱を掛けて地面へ一直線に張るようにして、とんどが倒れないようにしていたと話していた。
今ではまったく見られなくなった上之町のとんどであるが、当時は焼けたとんどの火を家に持ち帰っていた。
火は神棚や仏さんのお灯明に移した。
オクドさんがあったころは火点けにした。
とんどの翌日の朝食はアズキ粥を炊いた。
食べる箸はオコナイで供えられたカヤススキであった。
現在は、オコナイをすることもなく大般若経の転読法要になっている。
箸代わりに堅いカヤススキの茎の部分で食べるアズキ粥。
穂は付いたままだった。
アズキ粥はビワの葉に乗せて供える。
総代の家ではしなくなったが、「近所でしているかも知れない」と話していた。
もしや、あるのではと近隣の田んぼを探してみた。
畦に立つ草の葉をカヤススキだと見誤ることもある。
徐行速度でのろのろ走る乾いた田園。
ふっと目に入った穂付きのカヤススキが見つかった。
立てたのはおそらく15日。
それから4日間も過ぎているが、穂付きのカヤススキは確かにあった。
本数は12本。
おそらく家族の人数分であろう。
どのお家でされたのか、近くにあったお家に尋ねた結果は「うちや」と答えた男性。
この日は休日。
たまたまお家におられた男性はサラリーマン。
平日のその日は出勤日。
「慌ただしくカヤススキの箸で一口食べた」と云った。
田んぼに立てていたことは知らなかったと云う。
「出勤後におばあさんが立てたもんや」と思うと話す。
しかも、「こんなことしているなんて知らんかったわ」と云う。
とんどはしなくなったが、アズキ粥を食べてカヤススキを田んぼに立てていた上之町の住民。
探してみればあるものだと思ったフィールド調査。
数日前に御所の鴨神や東佐味でもそのよう話題を聞いたので、来年も調査しなくては、と思った。
(H26. 1.19 EOS40D撮影)