マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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切幡の節分の魔除け

2014年07月26日 07時46分21秒 | 山添村へ
前日の3日は節分。

午後の3時頃に飾ったと云うイラギイワシ。

天理市藤井町と同様にイワシはお頭だけである。

玄関・納屋などのいたるところの戸口に取り付けた。

それからフクマメを持って神明神社に出かけた。

その頃はもう夕暮れどき。

拝殿にフクマメをおまして戻った夜は玄関や囲炉裏場、座敷などに豆を撒いた。



雨戸も開けて一升枡に入れた豆を撒いていた。

昔しは田んぼまで撒いていた。

撒いた豆は歳の数だけ読んで(数える意)食べている。

山添村切幡の住民はいつもこうしていると話す。

ヒイラギイワシは何故に頭だけなのか。

「イワシの頭も信心から」の言葉がある。

辞典によれば「ヒイラキイワシ」は「柊鰯」と書いて「ヒイラギガガシ」と読む。

別名に焼いたイワシを刺すことから「ヤイカガシ」。

漢字は「焼嗅」を充てている地域もあるらしいが、県内事例の聞き取りでは「ヤイカガシ」の名は聞いたことがない。

平安時代に書かれた紀貫之の『土佐日記』にヒイラギイワシの習俗があった。

民間において、それが現代まで続いているヒイラギイワシ。

これこそ民俗ということだ。

(H26. 2. 4 EOS40D撮影)