マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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矢田町垣内西の二ノ正月のとんど

2014年07月11日 07時18分05秒 | 大和郡山市へ
大和郡山市内で行われている二ノ正月のとんどが始まった。

地域はばらばらであるが、1月31日とか2月1日、或いは2日に行われている。

それら以外の地域にも見られる二ノ正月のとんどである。

圃場の堤下に、朝9時頃から伐り出した竹を村の人たちが組んでいくのは13時半頃。

毎年、顔ぶれが変わらない大和郡山市矢田町西垣内の住民の仕事ぶりは実に早い。



内部に家の注連縄を放り込んで竹で組む。

藁束とか黒豆のマメガラも入れて燃えやすくしていく。

火点け役は87歳の長老。

高齢になっても元気な姿で動き回る。



藁火を持ってとんど組みの周りに点けていく。

点火始めはアキの方角。

この年は東北東である。

火が廻って熱くなるとんど。



避けようと遠ざかる村人たち。

この年は風に煽られて、燃えやすい藁ばかりが燃えていく。

そんな状況下に土台にした木材のとんど組みが残ってしまった。



骨組みがあらわに出現する。

ある程度燃えれば、木材を押し倒して崩していった。



その後はいつものとおりのモチ焼きに移った。

10年ほど前までは陽が落ちる夕方のころに火を点けていた。

「旧の正月や」と云って長老は焼いたモチととんどの火も持って帰っていたと話す。

とんどの火で雑煮を作る。

アズキ粥の家もあったと云う。

オシメサンはこの辺りの家には見られない。

そのような風習であるのかと思えば違った。

オシメサンは外部から見えない家の内部に飾っていると云う言葉に納得した。

ほぼ同時間には隣村の垣内もとんどをしていた。

寺坂や清水垣内のとんどはこの年2月9日。

かつてはそれぞれ6日、4日であったが、今では日曜日になった。

寺村や東村も同じようだ。

ちなみに西垣内の人たちは矢田坐久志玉比古神社の敬神講。

2月1日に行われていた筒粥占祭はこの年から第一日曜に移ったと話していた。

(H26. 1.31 EOS40D撮影)