マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

北妙法寺の初庚申

2014年07月08日 07時55分45秒 | 橿原市へ
ツナカケ行事の際に話してくださった橿原市北妙法寺の庚申講の営み。

2カ月に一度は集会所に集まって般若心経を唱えていると話していた。

庚申講があることを知ったのは春日神社の境内にあった庚申石の存在だ。

この年の年初めの庚申の日は2月18日であるが、その日は集まらない。

1月末の日曜日に行われる初庚申は新年会を兼ねている。

2月では遅すぎるということだ。

この日であろうと思って出かけた北妙法寺。

集会所は灯りが点いていた。

扉を開けて声を掛けた時間帯は始まる直前であった。

「もう始めるから上がってや」と伝えられて上がった集会所。

床の間に掲げた小さな青面金剛像の掛軸は「和州小泉庚申堂」と書かれてあったが、年代記銘は見られない。

お神酒を供えて1本のローソクに火を点ける。



カセットテープが唱える般若心経に合わせて三巻。

それが終わればご真言を唱える。

北妙法寺の庚申講は10軒。

この日は欠席もあって8人が集まった。

午前中には奈良市のならまち庚申堂に出かけてお参りしてきたと云う。

掛軸は「和州小泉庚申堂」。

大和郡山市の小泉町にある庚申堂ではなく「ならまち」なのである。

かつては小泉の庚申堂に参っていたが、随分前に廃れたことから「ならまち」に替えたと云う。

ちなみに現在の小泉の庚申堂は有志世話人が平成17年に立ちあげ・復活されている。

近年は参拝者も増え、賑わっている現状にあると伝えておいた。

夕刻に再び集まった場が集会所。

般若心経・ご真言の次は、境内にある庚申石に移る。



暗がりの中の庚申石にローソクを灯して、並んだ一同が手を合わせる。

こうして初庚申を終えた講中は、新年会の会場に向かう。

向かうといっても新年会場の「がんこ」店送迎車が待っている処だ。

新年会は18時。

間に合うようにと足早に出かけていった。

(H26. 1.26 EOS40D撮影)