昨年11月に取材させていただいた天理市長柄町の頭屋のダンゴ盛り行事。
その際に聞いていた「ゴヘイハサミ」も公民館で行われる。
ダンゴ盛りを終えて兄・弟頭屋が受け継いで、自宅で祀っていた大和神社の分霊を祀るヤシロ(長柄ではヤカタをヤシロと呼ぶ)はこの日再び公民館に祀られる。
ヤシロ(仮社祠)は神さんを祀っているので写してはならぬという約束で取材にあたる。
大和神社の祭祀を勤める三役の年預総代は任期を終えて替られたが、「ヤシロを写してはならん」ことも引き継ぎされていた。
この日集まった人たちはちゃんちゃん祭に奉仕する人足の渡人らだ。
北・出垣内と西・中垣内に分かれて席につくが、別に分けたのは席数の関係で単に分けただけだと云う。
一同が揃ったところで始まった神事。
お供えの葉付きのダイコンや巻きコンブなどは奉書に包んでいた。
燭台のローソクに火を灯して御酒口を開ける。
ヤシロ前に座った年預総代が二礼、二拍手、一礼する。
脇についたトーニンゴ(唐人児)も見習って頭を下げる。
大和神社の分霊に向かって一同も恭しく頭を下げる。
それから始まった「ゴヘイハサミ」。
充てる漢字は「御幣挟み」であろう。
進行役の総代に従って三方に載せた籤を引きあげるが、籤を引く作法も含めて三方に載せた籤も神事の一環で、撮ってはならないと伝えられていたので、拝見することに専念する。
本来なら宮入りの際に授かった御幣で籤を引きあげるのであるが、宮入りは二日後の23日であるため、作法には御幣でなく、予め用意された箸で挟むこととなった。
道具は例年と異なるが、挟んで引くのは兄トーニンゴだ。
引き上げる籤は次の頭屋決めであって、弟頭屋となる。
次に籤を引くのは弟トーニンゴ。
兄頭屋を引きあげる。
御幣の箸で挟んで引き上げることから「ゴヘイハサミ」と呼ばれている長柄の頭屋決め神事である。
挟んで引き上げた当たり籤には「中の5番」に「中の2番」とあったようだ。
垣内名と垣内で決められている順を発表するのは総代さんだ。
垣内の人たちはどこの住民であるかは、判っているようである。
次の決めごとは渡人の持ちもの道具だ。
予め用意しておいたあみだくじを席順に回してフルネームで書いてもらう。
一順して戻ってきたあみだくじを広げて発表される。
神事の一環、これもまた撮ることは厳禁である。
当たりの発表は行列順に従って3番の鉦鼓担ぎ、8番の長柄常持の錦旗、28番の長柄常持の樂鉦鼓、34番の長柄常持の長矛であった。
それぞれ二人ずつ当たった名前を発表されて会場はどよめいた。
「体調具合でどうしても担げない場合は代理を調整しても構わない」と総代が伝える。
あみだくじに外れたその他の人たちは無役に安堵された。
こうして役割決めが決まればパック詰め料理をいただく直会に移った。
神事を終えたトーニンゴはパック詰め料理をいただいて退席する。
年預総代の乾杯で始まった。
この夜の御幣ハサミ、頭屋のダンゴ盛り行事、門飾りなどを拝見してきた。
少しずつではあるが、長柄の在り方が見えてきたと思った。
(H26. 3.21 EOS40D撮影)
その際に聞いていた「ゴヘイハサミ」も公民館で行われる。
ダンゴ盛りを終えて兄・弟頭屋が受け継いで、自宅で祀っていた大和神社の分霊を祀るヤシロ(長柄ではヤカタをヤシロと呼ぶ)はこの日再び公民館に祀られる。
ヤシロ(仮社祠)は神さんを祀っているので写してはならぬという約束で取材にあたる。
大和神社の祭祀を勤める三役の年預総代は任期を終えて替られたが、「ヤシロを写してはならん」ことも引き継ぎされていた。
この日集まった人たちはちゃんちゃん祭に奉仕する人足の渡人らだ。
北・出垣内と西・中垣内に分かれて席につくが、別に分けたのは席数の関係で単に分けただけだと云う。
一同が揃ったところで始まった神事。
お供えの葉付きのダイコンや巻きコンブなどは奉書に包んでいた。
燭台のローソクに火を灯して御酒口を開ける。
ヤシロ前に座った年預総代が二礼、二拍手、一礼する。
脇についたトーニンゴ(唐人児)も見習って頭を下げる。
大和神社の分霊に向かって一同も恭しく頭を下げる。
それから始まった「ゴヘイハサミ」。
充てる漢字は「御幣挟み」であろう。
進行役の総代に従って三方に載せた籤を引きあげるが、籤を引く作法も含めて三方に載せた籤も神事の一環で、撮ってはならないと伝えられていたので、拝見することに専念する。
本来なら宮入りの際に授かった御幣で籤を引きあげるのであるが、宮入りは二日後の23日であるため、作法には御幣でなく、予め用意された箸で挟むこととなった。
道具は例年と異なるが、挟んで引くのは兄トーニンゴだ。
引き上げる籤は次の頭屋決めであって、弟頭屋となる。
次に籤を引くのは弟トーニンゴ。
兄頭屋を引きあげる。
御幣の箸で挟んで引き上げることから「ゴヘイハサミ」と呼ばれている長柄の頭屋決め神事である。
挟んで引き上げた当たり籤には「中の5番」に「中の2番」とあったようだ。
垣内名と垣内で決められている順を発表するのは総代さんだ。
垣内の人たちはどこの住民であるかは、判っているようである。
次の決めごとは渡人の持ちもの道具だ。
予め用意しておいたあみだくじを席順に回してフルネームで書いてもらう。
一順して戻ってきたあみだくじを広げて発表される。
神事の一環、これもまた撮ることは厳禁である。
当たりの発表は行列順に従って3番の鉦鼓担ぎ、8番の長柄常持の錦旗、28番の長柄常持の樂鉦鼓、34番の長柄常持の長矛であった。
それぞれ二人ずつ当たった名前を発表されて会場はどよめいた。
「体調具合でどうしても担げない場合は代理を調整しても構わない」と総代が伝える。
あみだくじに外れたその他の人たちは無役に安堵された。
こうして役割決めが決まればパック詰め料理をいただく直会に移った。
神事を終えたトーニンゴはパック詰め料理をいただいて退席する。
年預総代の乾杯で始まった。
この夜の御幣ハサミ、頭屋のダンゴ盛り行事、門飾りなどを拝見してきた。
少しずつではあるが、長柄の在り方が見えてきたと思った。
(H26. 3.21 EOS40D撮影)