マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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寺崎のハザカケ

2016年07月14日 09時05分46秒 | 民俗あれこれ(干す編)
飛鳥病院を出入りする車道通路がある。

その前を通る街道は明日香村の越から高取町の与楽(ようらく)、寺崎に越智間を東西に走る道。

ときおり利用する。

ついつい速度が増してしまう車道走行は安全運転に気を配る。

道路を跨ぐにも速度が早い車を見届けて渡らなければならない。

その道を自転車で駆けていく男性。

西の方角に向かって走っていた、その向こうだ。

長く、長く伸びたハサガケがあった。

道路の端っこをゆっくり歩く。

走ることはまだまだ無理な身体は足元がおぼつかない。

飛ばす車に風をきられないようにしっかり大地を踏みしめて歩く。



時間帯は午後4時半。

薄暮になりつつある空は霞んでいた。

(H27.11. 1 EOS40D撮影)

与楽のマメホシとススキ

2016年07月14日 09時00分00秒 | 民俗あれこれ(干す編)
大淀町からの帰り道は明日香手前を左折れして高取町に入る。

何度か訪れた大字越を通り越して大字与楽(ようらく)。

ここにもあった畑のハザカケにアゼマメ干し。

稲を刈った跡地に必ずあるわけでもないアゼマメ干し。

奈良県内を走っておればすぐに判ると思うが、アゼマメを植えている処が随分と減っているのである。

与楽の田園を見渡してもここだけのような気がする。

すぐ近くに稲藁を重ね干しにしているススキがあった。

向こう側の畑ではハクサイ、ダイコンなどの野菜を作っている。



その向こうは駐車場。

飛鳥病院に勤める人たちの駐車場だと一目で判る駐車台数だ。

(H27.11. 1 EOS40D撮影)

畑屋のマメホシと農小屋

2016年07月14日 08時51分04秒 | 民俗あれこれ(四季耕作編)
大淀町の上比曽で行われている新婚家祝いに村中を廻る亥の子行事。

新婚の家がなければしない。

あればするということだ。

今年はどうであるのか、突然のごとく、というか思いだし、心臓リハビリに最適かと思って出かけた夕方近い時間帯。

適当な時間を見計らって訪ねたが、誰一人現れなかった。

平成19年のときに訪れたH家辺りから見る田園は稲刈りもすっかり終わっていた。

ふらりと立ち寄った同家に女将さんが畑に出ておられた。

当時、亥の子取材させていただいた女将さんは今でも差し上げた写真や著書本どころか私のことも覚えておられた。

結論から云えば、この年は新婚さんがおられないということだ。

思わず呟いた「新婚さん、いらっしゃぁーぃ」、「来年も待っています」である。

上比曽を諦めて帰路につく。

帰りの道中に必ず通る村がある。

畑屋である。

なにかがあるかもしれないと思って上流を目指す。

入村した辺りは田園が広がる地。

12月半ばになれば、ここ小字カンジョの地で正月行事の勧請掛けが行われる。

川切り以上に張る勧請縄はさらに新道を跨って架ける。

道切りとも思える勧請掛けはとても長いのである。

ここら辺りも稲刈りはとうに過ぎていた。

ハザカケがあったかどうか判らないが、木の棒を収納している小屋や稲藁を積んでいる小屋もあった。

後方に杉木立。



日が暮れるころの時間帯も美しい。

そう思って立ち止った。

さらに畑屋川を遡って上流を目指す。

どん突き辺りは集落民家がある。



畑作をしているようだ。

ネットを張った処はナス栽培だろうか。

山の方にはシシまたはシカ避けと思われる柵がある。



すぐ近くの民家下には刈り取り前のアゼマメが見られた。

その奥の稲を刈り取ったあとの畑場にハサガケがある。

ぶら下げていたのは干して乾いたアゼマメだ。



隣の民家では川に降りる階段手摺に干していた。

アゼマメはすべてが根付き。



紐で括って干している。

カラカラに乾いて皮が黒くなれば棒か何かで叩いてマメを取り出すであろう。

(H27.11. 1 EOS40D撮影)