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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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ヒダラの酢漬け

2020年12月17日 10時31分59秒 | もらいもの・おくりもの
先だって訪れた際に食べてみ、と云われて口にしたヒダラの酢漬け。

思うほどの酸っぱさもないヒダラ。

どれくらいの日数を酢漬けしたのだろうか。

ヒダラは干して作った鱈の半身。

堅くもなく解けるような口当たり。

一口食べて、これは酒に合うと思った。

この日も訪れた奈良市旧都祁の白石町の辻村商店。

店主が持って帰りな、と袋に詰めてくれた干物のマダラ。

お店が仕入れた北海道産の真鱈の干物。

干物マダラを縮めて「ヒダラ干鱈)」と呼ぶのだが、これは天日吊るし干し。

それとも一夜吊るし干し・・。

ネットをぐぐってみたら、すきみたらとか塩たらとも・・。

さて、これをどうしたら、上手く作って、美味しくいただくことができるのか。

店主が云うにはヒダラに塩がある。

干す際に塩を塗すようだ。

その塩抜きが要る。

丸々半身のままでも塩抜きはできるが、この前にいただいたような形にすれば、器もコンパクトになって抜きやすい。

手で細かくとはいかないまでも、引き割くようにしたほうが食べやすいだろう。

店主がいう水抜きは、水道蛇口を捻ってちょろちょろ出したままにする。

30分程度、ずっとちょろちょろ流し続けていたらアクは流れて落ちる。

そんな風に言われた塩抜き。

水切りしたヒダラは器に入れて酢に漬ける。

甘酢で、と思ったが、それは云われなかったので一般的な酢で漬けた。

たっぷり浸みこませたら味がでる。

浸かり具合でヒダラも柔らかくなる。

ひと手間かけたら旨みも出る。

食べごろはいつなのか。

保冷容器にもなるタッパーウェアに入れて冷蔵庫保管。

いつでも食べられるように保存するヒダラの酢漬け。

食べたいときに取り出して食べればいい。

大方の作り方を伝えて作ってくれた家人。

こんなん、よう食べられん、とでもいいそうな顔で調理してくれた。

漬けてから数日後に食べたが、味的には思っていたよりも酢の感覚がない。

甘酢に切り替えたいと思いつつそのまま冷蔵庫行き。

どれくらいの日にちが経ったのだろうか。

蓋を開けてみれば酢の香りはまったくしない。

むしろおかしな匂いがする。

腐った、とまではいかないが、そんなような感じに近い。

これは漬け汁の切替えをすべき状態と判断して、漬け汁のすべてを捨てた。

ヒダラに浸っている水分もできる限り絞り出す。

今度の漬け汁は、㈱日本自然発酵の“おいしい酢”の名で売られている甘酢である。

我が家の酢料理のほとんどがこの「おいしい酢」である。



それをどぼどぼと投入した。

すぐに食べるのではなく、3日ほど経過したときに冷蔵庫から取り出して食べてみた。

これは美味い。

鋭い酢もあるが、味覚的には甘酢。

どっぷり浸かったヒダラが美味しい。

日本酒が欲しくなる味になったのが嬉しい。

(H30. 7.20 B932SH撮影)
(H30. 7.21 SB932SH撮影)