マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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本町のふぐとはもの店さくらのうどんに寿司

2020年10月01日 09時19分52秒 | 食事が主な周辺をお散歩
正午の合図を聞いてひとまず場を離れたお昼時間。

家に戻って食べるにはお腹が待ってくれない。

そう思って展示会場から大阪市が経営する安土町駐車場辺りにある食事処を探してあるく。

傘をささなきゃならない本降りにうろうろ。

前々から気になっているワンコインで提供する鰻丼のお店。

宇奈とと大阪本町」店内は並ぶ人で溢れていた。

またのチャンスとしよう。

ここの筋から北へ向かう。

「四国」の文字があったから近寄ったが飲み屋だった。

懐かしい「四国うどん」だったら入店しているな。

その筋の左手にある立て看板が目に入った。

上段が「讃岐うどん・蔵王そば330円 天ぷら100円」で、下段は「すし 丼 天むす250円」。

目立つ看板はこれまで幾度も見ていた。

おふくろが通院する歯科医院や眼科医院のある大阪・中央区伏見町辺りに出かけるルート筋にあった立て看板だ。

通る度にえっと思わず口に出る格安値段。

うどんが一杯330円も最たるものだが、100円の天ぷらってどうよ。

しかもすし、丼までが250円。

あり得ない価格に一度は味わってみたいと思っていた食事処である。

うどんはさぬき地方から直送の讃岐うどん。

山形直送のそばは蔵王を謳っているだけに自信作であろう。

中央区はビジネス街。

サラリーマンのお腹を満たす食事処はまま高い。

先ほどのワンコイン鰻丼は東京都内に11店舗も出店しているいわばチェーン店。

大阪は4店舗。

なんと海外に香港・タイの3店舗。

お味が確かだから海外に進出する。

うどん一杯330円もアレだが、すし、丼が250円てのもチェーン店・・。

いやとんでもない。

そんな風な立て看板でもないし店構えも・・。

立て看板横に置いてあったお店のメニュー。



なんとここはふぐとはもの店。

列記とした和食店だった。

飲み放題付きの2時間コースならお一人様で5980円。

コースではないが、ふぐひれ酒、湯引き、てっさ盛りのてっちり鍋であれば2980円。

しかも税込み価格。

お味を確かめてみたいが、うどんと寿司に気持ちが傾いている。

お店は地下。階段を下りていったところにあったお店の看板はまるで割烹料理店。

怪しい灯りに照らされた「本町さくら」に「セルフの店 旨い! 安い! 早い!讃岐うどん」は商い中。

さらに下りたところに引き戸。



ガラガラと開けた向こう側に厨房が見える。

その手前に並んだ寿司盛りとかき揚げ天ぷら。

こりゃ、見るからに美味そうだ。

たくさん食べたらお腹がいっぱいになりそうだからと思って讃岐うどん。

かけだけでは物足りないのでかき揚げ天を一枚。

のせてもらって430円。

美味そうな香りが漂ってきた支払い台。

先払いの現金払いを受け取る婦人はおかみさんだろう。

で、あれば、奥の厨房は料理人の旦那さん。

天ぷら選びにどれにしましょか、と云ってくれる。

優しい雰囲気がいっぺんに気に入った。

うどん出汁の薫りがたまらん。

こうなりゃお寿司も一皿お願いしますと・・。

どれにするかは手の動き次第。

いや心が揺れるだけなんだが・・。

透き通ったうどん出汁。

刻みネギはパラパラ。

100円のかき揚げ天ぷらを浮かべても大きく見える椀はシンプル。

うどんもシンプルなかけうどん。

ただかき揚げ天ぷらをそっと置いただけのシンプルさ。



昨今、うどん屋というかチェーン店麺屋でもごてごて盛り。

らーめんと同じようになにかをのせてないと売れない時代。

いや、客単価を上げて収支を良くする方法に行きたくもなるが、反面私が気にいるのはよりシンプルさを求める基本形がお好みだ。

麺屋であるならぶっかけうどん。

麺の味具合がもっともわかるメニューである。

本町さくらのおうどんはとにかく美味しい。

その決め手はかつお出汁にあるが、麺も気にいった。

つるつる食感にコシがある麵。

太麺でもなく、細麺でもない。

喉がいちばん通りやすい麺だから、気持ちよく吸ってつるつる。

出汁も一緒につるつる。

噛まなくともそのまま胃袋行き。

ちょびちょびいただくかき揚げ天ぷらもまた絶品。

揚げた油が良いのだろう。

油が悪いとアゲそうにもなる。

えび天、イカ天、玉ねぎ天よりも味がわかりやすいかき揚げ天は油で決まる。

半分くらいまで没頭して食べていたうどんは一旦小休止。

長方皿に盛った4品の寿司を食べてみよう。

始めに箸が選んだ寿司は巻き寿司。

これもまたシンプルに味の基本がわかる。

美味いか、不味いか、それとも・・・。

一口で口の中に入った巻き寿司。

寿司飯がなんともいえない味。

これこそ寿司、といえる味。

よくあるのが酢の聞いていない寿司。

そこへもって寿司飯がこてこてに固めている寿司。

にぎりであろうが、箱寿司であろうが、ガチガチ塊は食えたもんじゃない。

寿司飯を詰め込むのではなく、米粒と米粒の空間が大切んだと思っている。

ふわふわまではいってほしくはないが、適度な空間のある寿司飯がたまらんのだ。

さくらの寿司は巻きずしで決まるわけでなくもう一つの定番であるいなり寿司も味わってみよう。

巻きずしが美味いならいなり寿司も・・。

思った通りの素晴らしい味。

寿司飯も巻き寿司と同様に米粒空間がある。

ぱらぱら粒でなくしっとり感たっぷりの寿司飯は、これまたジューシーなあげさんとともに口のなかで拡がるお味に浸っていた。

これなら押し寿司のバッテラも間違いなく美味いだろう。

そう思って昆布締め鯖のせバッテラを口にする。

いやもこれは私にとっては絶品。

美味しさは口の中で溢れていた。

最後に食べた海老バッテラ。

なぜか海老の味はしないが、これも美味しい。

麺屋チェーン店では味わえないお寿司に大満足。

もっぺん来たいどころか何度も食べたくなるお寿司に魅了された。



穴場なのか、どうか知らないが近隣近辺のサラリーマンに営業がてらの昼食に来店している人ばかり。

時間帯は正午半。

雨天の日だからなのか、満席でもない本町さくらをお奨めしたら・・・行列ができたということにならんよう願いたい。

(H31. 1.31 SB932SH撮影)