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読書 タミー・ホウグ「心ふるえる夜に」

2006-10-17 13:51:47 | 読書

                
 “その男を目にした瞬間、体じゅうに強い電流が走ったような衝撃を受けた。がっしりした広い肩に、盛り上がった上腕の筋肉。裸の広い胸には薄っすらと汗が光り、鍛え上げられた筋肉を日焼けした張りのある肌がおおっている。
 彫像を思わせる完璧な形の上下の唇が合わさった大きな口は、高級コールガールにもひけをとらないほど官能的だ。セレナの頭から爪先まで、これまで経験したことがないような震えが走った”これが導入部分に展開される。

 男はラッキーという心に傷を持つ荒っぽいやつだ。女は精神科医で理知的。この相反する男女の反目しながらも、肉体的に結ばれていくという雄と雌の宿命が描かれる。

 この人の作品は以前「ふたりだけの岸辺」を読んでいて読後感は良かった。この作品はロマンス小説にサスペンスを織り込んだ最初の作品らしい。しかも10年前の。
 この人はセックス描写も克明に描くが、三回も同じような場面は食傷気味だ。それにチョットくどい表現も気になる。それは「ふたりだけの岸辺」にもいえる。この人のクセなのだろう。それにしても、彫像のような肉体美の男に女性は陶然となるようだ。

「急いで鍛えなくちゃ!えっ、もう遅いって?」しょんぼり