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二十年間途絶えていた「物乞いキラー」が再び動き出した。右耳の後ろを銃撃、横たわる被害者の頭のそばに硬貨を三枚残していくのが特長だった。
その事件を追うのは、外見は安っぽいナイトクラブの雇われ用心棒といった風貌の父フィル・ランドルと元夫のリッチーに言わせるとメグ・ライアン似でタフなフィルの娘サニー・ランドルだった。フィルはすでにボストン市警を退職していたが、乞われて顧問を引き受けていた。父からの希望で娘のサニーも手伝うことになった。
サニーの家族の人間模様や元夫とよりを戻すかどうかそれに友人のジュリーとの息抜き、精神科医との面談などサイド・ストーリーを織り交ぜながらストレートに捜査は犯人に行き着く。
プロ野球の投手のようにチェンジアップもカーブボールもスライダーもない。ひねりがなく平板で、琴線には触れなかった。それにパーカーお得意の料理の蘊蓄もない。せっかく家族でホテルの豪華な食事の場面があるというのに。読んでいて作者がなにか気が乗らないという印象を受けた。
サニーのタフな場面が一度あったきりなので、最後のクライマックスにそれを持ってきたのだろが、無理に付け足したように思えてならない。しかし、amazonのカスタマレビュー3件は、嬉しそうに褒めていた。