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デジカメ持って小旅行「坂東三十三箇所霊場19番札所大谷寺(おおやじ)」

2009-05-03 13:14:47 | 旅行

           
 今回妻が助手席でナビゲーターを務めたので、迷うことは少なかった。もっともポイント地点を地図からコピーしたものを渡してあったが。
 宇都宮市大谷町1198にある通称大谷観音の大谷寺は観光寺だった。バス用の駐車場や整備された仁王門、各種案内板や看板の新しいこと。入場料は300円必要。
               
 洞窟の本堂の中は、人が近づくと作動する案内テープに宝物館まであった。勿論、堂内や宝物館は撮影禁止になっている。この日も、参拝者あるいは観光客が来ていた。
               
               パンフレットからスキャン
 弘法大師の名で知られる真言宗の開祖空海が断崖に彫ったとされる千手観音は、弘仁元年(平安時代初期、810年)の作といわれる。この像の下部に足組みを組んだと思われる四角形の穴が並んでいた。
 そして宝物館には、発掘された石斧などの土器が展示してあり、その中でもっとも注目されるのが人骨の展示だ。わざわざ本物とことわってあった。
            
 この人骨について、1998年(平成10年)5月29日付け読売新聞切抜きによると、33年前に出土したこの人骨は、縄文時代最古の「草創期」にあたる約1万1千年前のものだったことが専門家の調査で分かったとある。
 そして展示の説明では、「横臥屈葬(おうがくっそう)の姿が見られるこの人骨は、年齢20歳前後、身長154cmの男性で、昭和40年(1965年)4月、特別史跡、重要文化財大谷磨崖仏防災工事中、お堂下約150㎝位の地下より出土したもので、私たち現日本人のはるかな祖先の姿を知るのに貴重な資料です」とある。
 そしてこの人骨の頭蓋骨を基に、粘土で肉付けをした写真を見ると、鼻筋が通りなかなかのハンサム男だ。口元がやや猿を連想させるが。この時代の寿命は、30歳ほどだという。木の実が主食で、動物性たんぱく質が極端に少ないのがその原因と思われる。
 縄文時代から連綿と種が引き継がれ、今私たちがいると思うと、悠久なる時を隔ててはいるが、この青年に親しみが湧く不思議な感覚を覚えた。
             
             阿形(あぎょう)仁王像
             
             吽形(うんぎょう)仁王像