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映画「英国王のスピーチThe King’s Speech‘10」劇場公開2011年2月

2011-09-13 10:58:40 | 映画

               
 子供のころから左利きを強引に右利きに、X脚を痛いギプスで矯正させられて吃音症になったジョージ6世のスピーチ恐怖症克服物語。第二次大戦開戦スピーチをどもることもなく、しかも民衆に感動すら与えるという結果をもたらした。オーストラリア人の治療士ライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)の助力の成果だった。

 それにしても、スピーチを題材にこれほどまでに観る者をひきつける作品に仕上げた監督のトム・フーバーには敬意を捧げたい。勿論、国王ジョージ6世を演じたコリン・ファース、妻エリザベスのヘレナ・ポナム=カーター、治療士のジェフリー・ラッシュたち俳優の好演にも助けられた。

 クライマックスの開戦スピーチは、まるでサスペンス映画をみるように固唾を呑んで見つめていた。そして、素晴らしい演説に終ると何故かほっとして、感動の涙すら浮かんだほどだった。

 劇中の治療師から指導を受けるところでは、卑猥な言葉を連発させられる。ファックとかを。それから、この治療士がドクターの資格がないことが判明する。それは大司教の差し回しで調べた結果だった。
 ジョージは、本人に確かめて言い分に納得する。大司教からいい治療士に変更を促されジョージは断固として言う。「治療士は私が選ぶ。余計なことをするな!」治療士ローグとは友情で結ばれていた。

 ここで私は二つのことを思った。一つは、我が宮内庁は皇室を題材にした映画を許可するだろうか? 女たらしが出てきたり、卑猥な言葉を連発したりするような。

 もう一つは、「自分が選ぶ!」と断言した国王から連想したのは、我が皇太子のことだ。何年か前のことになるが、雅子さまの体調が思わしくなく、それについて皇太子が内部に問題があるような発言があったと記憶している。ああ、皇太子も我慢の限界でそのような発言をなさったのかな。と思っていると秋篠宮の「両親に迷惑をかけるような発言」と批判した。

 皇太子は確かオランダ王室の結婚式に出席したと思う。帰国後、皇太子は沈黙した。私は思った。男なら毅然とした態度で「私の妻のことでとやかく言われたくない。妻のことが心配なんだ」。これくらいのことを言ってもよさそうに思えた。次代の陛下なんだから、もっとしっかりして欲しかった。

 皇室を変えるのは内部からしか出来ない。今の皇室でいいとは思っていないからだ。もっと、開かれた皇室を望んでいる。英王室は能動的だ。真似をしろとは言わないが、皇太子が自分で車を運転して、高速道路をぶっ飛ばすぐらいの羽目を外してもいい気がするが。

 映画からとんだ皇室批判になったが、ちなみにジョージ6世は、1895年12月14日生まれ。1952年2月6日逝去。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国ならびに海外自治領の国王。現女王エリザベス2世の父。(ウィキペディアより)
            
            
            
            
            
            
            
監督
トム・フーパー1972年ロンドン生まれ

キャスト
コリン・ファース1960年9月イギリス、ハンプシャー州生まれ。‘09「シングルマン」でアカデミー主演男優賞ノミネート。本作でアカデミー主演男優賞受賞。
ジェフリー・ラッシュ1951年7月オーストラリア、クイーズランド生まれ。’95「シャイン」でアカデミー主演男優賞受賞。本作では、助演男優賞にノミネート。
ヘレナ・ボナム=カーター1966年5月イギリス、ロンドン生まれ。‘97「鳩の翼」で主演女優賞ノミネート。本作でも助演女優賞にノミネート。本作は、作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞を受賞。