Wind Socks

気軽に発信します。

映画「クィーンThe Queen’06」劇場公開2007年4月

2012-05-17 12:31:35 | 映画

                 
 1996年チャールズ皇太子と離婚して1997年パリで交通事故死したダイアナ妃を巡る内幕をエリザベス女王(ヘレン・ミレン)の苦悶とともに描く。
 エリザベス女王は、離婚して民間人になったダイアナに対しては公式に弔意を表す必要がないと考えていた。ところが国民の多くはそうは考えていなかった。

 バッキンガム宮殿前には夥しい花束とメッセージが寄せられた。弔意の発表もなく宮殿の旗竿には半旗すら揚がっていないことにも批判の矛先が向けられた。当時の首相トニー・ブレア(マイケル・シーン)は、その収拾に乗り出す。

 エリザベスの夫君フィリップは、テレビの画面を見て不愉快だと言って切ってしまったり、バッキンガム宮殿の旗は、エリザベス女王の在宅か否かを示すもので弔意を表すものではない。国民はそんなことにお構いなし、文句たらたら。
 結局、大掛かりな葬儀となり、エルトン・ジョンがわざわざ作曲したり、ハリウッドのセレブも出席したりして大いなる見世物となった。

 映画の中に当時の映像が挿入されているが、大の男が涙を流す場面もあって、そこまでお主やるのか? と思ったりしたものだ。エリザベス女王を演じ本作でアカデミー主演女優賞を受賞したヘレン・ミレンを見るのには格好の映画だろう。実際、歩き方も本物のエリザベス女王そっくりなのだろうか? 蟹股っぽい歩き方が印象的だった。

 それにしても、存命する王室の人々を映画化するこの大胆さには恐れ入る。ちなみに2012年5月11日の夕刊には、「10日、英北部スコットランド地方で放送されたBBCローカル番組に、チャールズ皇太子が天気予報キャスターとして登場した。ローカル局の開局60周年を記念したサプライズイベントで、ユーモアのある解説もあって英国内で話題になっている(読売夕刊より)」と言う。
 わが皇太子がNHKの番組に出て何かを発信するというのはいいことのように思うが、頭の固い宮内庁にはどだい無理な相談なんだろう。
            
            
            

監督
スティーヴン・フリアーズ1941年6月イギリス・レスター生まれ。

キャスト
ヘレン・ミレン1945年7月ロンドン生まれ。
マイケル・シーン1969年2月イギリス・ウェールズ生まれ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする