
シカゴ美術館で友人に囲まれて結婚の誓いを述べるのは、ペイジ(レイチェル・マクアダムス)とレオ(チャニング・テイタム)。
「いつも優しくハグし強い忍耐力を持って共に人生を愛すると誓います。言葉が必要な場合は、話し、そうでない場合は沈黙し、お互いのケーキの好き嫌いは認め合って、その温かい心に一生住むと誓います」というのはペイジ。「この愛を生涯貫くと約束します。困難が2人を引き裂いても、再び結ばれる道を必ず探し出すことを魂に誓います」とレオは真剣に告げた。
こうして二人は車の中で、火傷するほど熱い視線を交わした。外は雪が降り続いていて路面にも雪が積もっていた。信号は赤。熱い視線が体を熱くして、ペイジが「カーセックスをすると妊娠しやすいの」と言ってシートベルトをはずした。
そのとき、停まっていた二人の車にトラックが滑りながら追突した。ペイジは、頭からフロントガラスを突き破った。
病院で意識を回復したペイジは、別人になっていた。レオとの出会いから現在までの記憶がすべてすっぽりと抜け落ちていた。ショックを受けるレオだが、記憶を取り戻すために献身的な努力を続ける。
その努力にもかかわらずペイジの記憶は戻らない。レオの部屋を訪ねて結婚の証拠も確かめるが「知らない人と知らない家に住むこと。すごい重圧だわ」ペイジの心が閉ざされたみたいだ。
ペイジの心が定まらないまま時間が過ぎて行き、レオは離婚届にサインをする。二人は別々の人生を歩み始める。
そんなある夕刻、二人は偶然出会う。
「ハイ!」
「ハイ!」
運命の決定的瞬間は、予期しない形でやってくる。二人は新しい道を歩み始めた。さりげなくしかも余情の残るラストだった。
ただ、問題がないとは言えない。信号待ちしていて突然「カーセックスしよう」なんて考えられない。これは実話だから、実際にそうだったのかもしれないけど、もっと他の理由でシートベルトをはずすことも出来たはず。例えば、買ったチョコレートの包みをバックシートから取り上げるとか。




監督
マイケル・スーシー1972年2月アメリカ生まれ。
キャスト
レイチェル・マクアダムス1978年11月カナダ、オンタリオ州生まれ。
チャニング・テイタム1980年4月アラバマ州生まれ。
サム・ニール1947年9月イギリス、北アイルランド生まれ。
ジェシカ・ラング1949年4月ミネソタ州クロケット生まれ。’94「ブルースカイ」でアカデミー主演女優賞受賞。