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映画「キング・オブ・マンハッタンARBITRACE ’12」劇場公開2013年3月

2013-09-20 16:35:46 | 映画

                 
 慈善パーティでロバート・ミラー(リチャード・ギア)の娘ブルック(ブリジッド・マーリング)は演壇のマイクに向かって、「献身的なビジネスマンで家庭人で慈善家、人道主義者です。幸運なことに彼は私の師であり、友人であり、父でもある」と紹介する。

 参加者の拍手に送られながら妻エレン(スーザン・サランドン)の額にキス、演壇の娘にハグ。母と娘はキスやハグが終わると1秒もしないうちに氷のような冷たい表情を見せる。

 彼は、家庭人でもなければ慈善家でもなく勿論人道主義者でもなかった。ロバートには不倫相手がいた。ジュリー(レティシア・カスタ)で画廊を預かっていて資金はロバートの会社ミラー投資会社が出していた。

 約束の時間に遅れてくるロバートを強い調子でなじるジュリー。若いジュリーを溺愛するロバートは、なだめるために別荘へと誘う。行く途中、思わず居眠り運転。車は二三度回転して止まった。助手席のジュリーは即死だった。

 人里離れた郊外の道路。車の通行はほとんどない。警察に通報して救急車の手配も必要だが、そうはしなかった。
 ミラー投資会社は、今スタンダード銀行との合併話で重要な段階にあった。この事故が発覚すれば破談になることは間違いなかった。

 しかも、会社の会計上4億1200万ドルの赤字を隠蔽していたのを、パートナーの地位につけている娘のブルックから追求され弁解はするが思わず「お前もみんなも部下だ」と言い放つ。父親の本当の心根を見てしまったブルックの心は父から離れた。

 しかも、妻エレンからも全所有権と議決権をブルック・ミラー代表のミラー慈善団体へ譲渡する書面に署名を要求され、署名しなければ「不倫は最初から知っていたし、事故の夜の本当のアリバイを証言してもいい」と告げられる。

 そして今、慈善パーティで「愚かな心My foolish heart」のBGMを背に裸の王様同然となったロバート・ミラーがいた。よくある話ではあるが、他山の石としたほうがよさそうな気がする。
            
            
            
            
            
監督
ニコラス・ジャレッキー

キャスト
リチャード・ギア1949年8月フィラデルフィア生まれ。
スーザン・サランドン1946年10月ニューヨーク市生まれ。’95「デッドマン・ウォーキング」でアカデミー主演女優賞受賞。
ティム・ロス1961年5月ロンドン生まれ。
ブリット・マーリング1982年8月イリノイ州シカゴ生まれ。
レティシア・カスタフランス生まれ。
コメント
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