拘束せよでなく殺せ! が作戦遂行の目的だった。アメリカの怨念はすさまじい。2001年9月11日の同時多発テロで、ニューヨークのツインタワーを旅客機によるカミカゼ攻撃で崩壊。多くの人が死んだ。全世界に流されたその映像は、人々の目に焼き付いているだろう。
その首謀者がオサマ・ビンラディン。隠れ家の発見と抹殺作戦。この作戦を題材にした映画では、「ゼロ・ダーク・サーティ」がある。この映画は、ジェシカ・チャンスティン演じるCIA分析官の視点に立ったもので、’09年に「ハード・ロッカー」でアカデミー作品賞を受賞したキャスリン・ビグローが監督した。
一方この「ネイビーシールズ:チーム6」は、作戦を遂行する特殊部隊に視点を置いている。そしてこの作戦の模様をホワイトハウスやCIAなどが映像を追っている。つくづく思うのは、戦争も変わったなあということだ。まるでテレビのライブ中継さながらだ。
しかも、オサマ・ビンラディンが射殺されたとき複雑な空気が流れる。笑顔の人もいれば、抱き合って喜ぶ人もいる。一方、複雑な表情の人もいる。悪いヤツに違いないが人を殺すということの重大さも噛み締めているようだ。オサマ・ビンラディンを執拗に追っていた人々にとっては、ささやかな祝杯をあげたくなる気持ちも理解できる。
そして再びフランスのパリで起こった同時多発テロ。国際社会はいわゆる「イスラム国」殺戮に向かう。「生かしちゃあおけねえ!」映画は、ドキュメンタリータッチで緊張もはらみながら淡々と進む。劇場公開2014年1月
監督
ジョン・ストックウェル1961年3月テキサス生まれ。
キャスト
カム・ジガンディ1982年8月ワシントン州生まれ。
アンソン・マウント1973年2月テネシー州生まれ。
フレディ・ロドリゲス1975年1月イリノイ州シカゴ生まれ。