ベネファクター(Benefactor)つまり後援者フラニー(リチャード・ギア)は、頭の髪と髭をぼうぼうと伸ばし、まるで世捨て人のような日常を送っている。
5年前、病院経営者フラニーは息子のボビー(ディラン・ベイカー)とその妻ミヤ(シェリル・ハインズ)、娘オリビア(ダコタ・ファニング)ともども広大な屋敷に住んでいた。オリビアはフィラデルフィアの大学にいくためこの屋敷を出ることになっている。
荷造りのオリビアを置いてボビーとミヤそれにフラニーが車で出かけたとき、フラニーがボビーにふざけ横から来た車に気づかなかった。生き残ったのはフラニーだけだった。
以後、精神的に落ち込み交通事故で受けた体の痛みを和らげるモルヒネを常用するようになる。暗い部屋に閉じこもり一日をやり過ごす。古風な電話の鳴る音が朗報をもたらした。
オリビアが結婚して夫ルーク(テオ・ジェームズ)をフラニーの病院に押し込み帰って来るというものだった。俄然、元気が出るフラニー。髭を整えワイシャツを着てスーツをまとう。オリビアを溺愛していたフラニーにとって、また生き甲斐ができたというものだ。そうなると徐々に現すのは本来のフラニーだった。
オリビアとルークには、オリビアとかつて一緒に生活した広大な屋敷を譲り、ルークの奨学金まで返済するというお節介ぶり。ルークは、貧しい出ではあっても一人前の男だ。ありがた迷惑と思うのは当然。
フラニーの手持ちのモルヒネがなくなった。近所の薬局では医師の処方箋がいる。薬剤師に強引に出させようとするが失敗に終わる。では、ルークだ。
ルークは医師としての倫理に背くことは出来ないという。フラニーは、病院に入れてやったんだぞ! 給料も出しているだぞ! 金持ちの嫌な性格が出てきた。
そして偽の処方箋を書く医者がいない。全員クビにするわけにもいかず、ようやく自分の間違いに気づき、リハビリを宣言するという劇場未公開が妥当な結末だった。観ても観なくてもいいというのがわたしの結論だった。
監督
アンドリュー・レンツィ1984年10月ワシントンDC生まれ。
キャスト
リチャード・ギア1949年8月ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ。
ダコタ・ファニング1994年2月ジョージア州生まれ。
テオ・ジェームズ1984年12月イギリス、イングランド、オックスフォード生まれ。
ディラン・ベイカー1959年10月ニューヨーク州シラキュース生まれ。
シェリル・ハインズ1965年9月フロリダ州マイアミビーチ生まれ。
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