猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

法月 理栄 (のりづき りえ) 「利平さんとこのおばあちゃん」 

2006年11月26日 13時23分50秒 | マンガ家名 な行
          ㈱インターブレイン 上下巻とも 2006年4月初版 


 あとがきによると、作者はお子さんを生んでからこれを描き始めたそうです。この作品で小学館第三回新人コミック大賞の佳作を受賞し、その後10年にわたるシリーズ連載となりました。(昭和54年から昭和63年まで。)その47作品のうち、27話を選んだ傑作選です。

 このお話、田舎の一人暮らしのおばあちゃんのお話ではありますが、縁側でほのぼの、まったりだけのお話ではありません。おばあちゃん、活動的で村内を歩き回るし、世話を焼くし、焼かれてるし、街やお祭りにも出かけます。村にも人がやって来たり、出て行ったり、帰ってきたり。いろいろな事件も起こります。それでなくちゃ、ビックコミックで10年も連載が続きませんが。

 おばあちゃん子の私、覚悟して泣かされないように我慢していたのですが、下巻の第23話、「杉」 というお話でだめでした。ついに、ボロボロとなってしまい・・・。他の話同様、特にお涙頂戴の話ではないのですが。
 後は、インバネスを着た男の話が良かったな。マントとコートを一緒にしたような、昔男性が着ていたコートですが、うちにもおじいちゃんの黒いインバネス有りました。うちのおばあちゃんは、トンビと言っていたかな。

 全体に、登場人物の心の動きがリアルです。一筋縄ではいかない現実の生活を知っている、大人の女性の目が光ります。主婦感覚もばっちり入ってます。うちのだんなと同じ年生まれらしい。若い作家には描けないものを感じます。いうなれば、誰だって、みんなわかってんのよ、分かっちゃいるけどね・・・、というような。


 満天さんにお借りしました。しみじみしました・・・。ありがとうございます。
コメント (2)
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