都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

デパートのセール合戦

2009-07-26 05:00:06 | マクロ経済

 デパート(百貨店)業界の決算が出たが、売上は前年比▲15%が多い。装置型産業なので、このままでは損益分岐点を下回るだろう。もともと出店が多く、20年前に比して、売上は8割に、売場は1.4倍、営業時間だけは2.5割増しでもあたり売上はほぼ半減で消耗戦の業界だ。( http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g81020b08j.pdf )<o:p></o:p>

そのためか、セールの前倒し、長期化が見られる。大丸京都店などは「プライスにサプライズ」とかなんとか貼ってある。デパートが安さを売り物にしていいものか。つまりは暖簾や雰囲気の「魔力」を失い、いよいよ利益無き繁忙となろう。<o:p></o:p>

阪急三番街も、いままで「休め(安めのもじり)」や「オス(OFFのもじり)」などの面白さがあったのが、今年は「掘り出しものは、街にある」とえらいまともで拍子抜けしている。安さに焦点を当てすぎだ。<o:p></o:p>

デパートはサービスと品揃えで勝負すべきだ。水曜が休みでよいし、11時開店で18時閉店でもよい。ただ、誇りと専門能力のあるスタッフと商品調達が必要だ。デパートは「非日常の展覧会」でなくては。ディスニーがいっていたhustle(ハッスル)、bustle(せわしい)(もうひとつあったようにも)を目指すのが本道で、朝からバーゲン待ちが並ぶというのが良いのか。高くても並ばせない、走らせないくらいのゆったりが実現できないのか。(整理券方式など)若しくはバーゲン専門は別のフロアにするかだ。デパートはニーズの波がありすぎ、また顧客の要望品は聞かないという「流通論理」からの売り方だ。<o:p></o:p>

阪急梅田と阪神梅田のリニューアル計画が公表されているが「デパートとは今後こう在るべきだ」というパラダイム・シフトではない。如何に新店を誘致するかという戦術だ。敵は同業者だけではなく、コンビニもネットもある。何が出来るか、差異はなにかを考える時期ではないか。例えば、原点回帰で、リネンの効いた特別食堂や大食堂のレトロなお味復活でお金のあるシニア層をつかんでみてはどうだろうか。<o:p></o:p>

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