都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

四条河原町阪急と有楽町西武の閉店 3部作です:まとめ

2010-02-03 19:45:35 | マクロ経済

 前記の内容をまとめて分析する。共通した知見は<o:p></o:p>

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1.   賃貸物件

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阪急四条河原町は住友不動産(地下1階から6階)・洛友建物管理(地下2,3階)となっている。その昔は高瀬川の関連のお屋敷でもあったのかも知れない。<o:p></o:p>

有楽町西武の入るビルは「有楽町センタービル」と言い朝日新聞・東宝・松竹の共同ビルでかつては朝日新聞社東京本社、日劇、丸の内ピカデリーがあった。<o:p></o:p>

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2.   地域1番店に集中と入れ替わり<o:p></o:p>

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デパートは1万坪でフルライン 1.5万坪で充実したフルライン、2万坪強は巨艦店。規模が大きい程、効率的で、駐車場も多い。歴史もあり、お得意様も多い。さらに、経験のある人材の集中配置、テナント争奪の優位性、買い回りの利便性、滞在時間の長期化も挙げられる。なにより、競合店舗に勝てる方策がある。<o:p></o:p>

閉店と入れ替わりは心斎橋そごうと大丸の事例がある。売買でないと(安く買わないと)メリットは出ないかもしれない。<o:p></o:p>

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3.   競合の老舗<o:p></o:p>

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 四条河原町阪急の近くには高島屋と大丸があり、両社とも創業地であり京都顧客に馴染んでいる。そのため、ヤング向けにしたら、JR伊勢丹が競合したという状況だろう。<o:p></o:p>

 有楽町西武の近くには松屋と松坂屋、三越があり、さらにプランタンもできた。特に、松屋のサービス(トイレ 等)は有名で待ち合わせにも良い。しかも、老舗の個店が多く、デパートのニーズは限定的である。<o:p></o:p>

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4.   好立地での優れた建築と課題<o:p></o:p>

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両建築とも竹中工務店設計施工だ。<o:p></o:p>

京都阪急(1976年)は1階まわりがセットバックしており、時計の下などと言って待ち合わせの利用が多い。会社に入りたての頃、祇園祭で京都にお住まいの本部長と女性も連れて待ち合わせた思い出がある。四条河原町の角で落ち着いた色彩とデザイン、シースルー・エレベーターがあり記念碑的建築と思っている。しかし、規模が3,300坪ではいかんせん小さすぎる。阪急百貨店梅田本店 京都アネックスにしておけばよかった。<o:p></o:p>

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有楽町マリオン(1984年)は開発手法として主だった3地権者をとりまとめ、土地区画整理事業による廃道と一体化を図っている。(現状の通路は開発要件であるが道路ではない)この小さい区画での施行は例が少ない。(ちなみに汐留の再開発は土地区画整理事業と再開発地区計画の合併施行:道路・街区の整備と建築内容の規制の合併)そのため地軸が曲がっているような通路に特色がある。なお、裏の有楽町イトシアは有楽町駅前第1地区第一種市街地再開発事業 http://www.itocia.jp/facilities/index.html 。<o:p></o:p>

もともとは横の連窓で梅田の阪急グランドビルのようなデザインであったが、縦のマリオンに変更し、それが名前につながった。建物デザインは縦横区画(水平はアトリウムで、垂直は中間層で区分)し、4区画同時に火災が起こらないという防災の特認を取り、上部の映画館や商業の避難階段をとりまとめた。更に中間階は設備ゾーンとし、ダブル・スパイラルの避難階段で更なる有効利用を図った企画技術は素晴らしい。<o:p></o:p>

但し、左右に分かれるデザインは、1階では人の通行量の増加となるが、ワンフロア一体利用に課題がある。<o:p></o:p>

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両ビルとも思いいれと思い出があり、再生を祈る。<o:p></o:p>

コメント
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