トヨタの看板が揺らいでいる。一つはローテクのアクセル・ペダル根元のフリクション・レバー(摩擦(フリクション)で戻り具合を調整するもの)で、もうひとつはハイテクのアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の設定問題だ。つまりは部品と設計の両面で課題がある。<o:p></o:p>
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アクセル・ペダルのフリクションレバーは当たり面が樹脂製で磨り減って、湿気で張り付く恐れがあるという。CTS製であり、トヨタとして補償を求めるらしいが、品質の信用の対価はさらに大きいだろう。<o:p></o:p>
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プリウスのブレーキはアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の設定問題でABSとはブレーキがロックして方向が曲がったり、制動距離が長くなったりを防ぐ装置だ。これがつくと、自動車保険も安くなった記憶がある。もともとはパニック・ブレーキのロック防止であった。今回は、平滑な路面や片側の平滑面乗り越えで敏感すぎる作動がありブレーキ作動を調整する動きが「不自然」という指摘だ。物損事故も数件あるようだ。「~油圧、回生両ブレーキ併用から油圧ブレーキだけに切り替わる時、感覚的なタイムラグがあり、空走感を感じる~」とあるが、ハイテクが、エコ(回生ブレーキ)が事故につながっているのか。ハイテク優先で顧客意見を重視しないはどうだろうか。<o:p></o:p>
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今回はハイテク・ローテク両面の課題に加え対応の遅れといういままでのトヨタでは考えられない状況だ。トヨタは「カイゼン」と「カンバン方式」で高品質の車を大量生産してきた。その裏には、部品メーカの支えと顧客からのフィードバックがあった。このような事態を考えると、安心とはなにか、企業の対応とは何か、つまりは価格を越える何かの時代を感じる。もはや、品質と価格のカイゼンも限界なのかもしれない。タオルも絞りすぎるとついには切れる。<o:p></o:p>
機械は安く、永く使える、シンプルなものが好きだ。ブラック・ボックスとなった自動車の反動で自転車が好まれているのか。<o:p></o:p>