都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

自転車と段差:自転車転倒で京都市に賠償命令、道路管理に責任320万円の判決を考える

2014-11-17 05:35:15 | 都市計画
 77歳のロード・レーサーに乗る方が西京区で「道を横切る水路を覆う金属製ふたの隙間」にタイヤが挟まり転倒した。道路管理者である京都市に提訴し440万円の支払を求めたが、京都地裁では320万円の支払判決となったとの報道があった。
 自転車は走る道路が明確でない。特に道路の路側を走る場合、駐停車の車の回避(ドアを開けられるケースもあり重大事故となる)と追突防止の後方確認が必要だ。また、路線バスも大きく迂回の必要があり特に注意が必要だ。
 路側帯を走る場合、路面での事故の危険は
①L字側溝とアスファルトの継ぎ目
②側溝のグレーチングの噛みこみ
である。
①についてL字側溝の外側立上から道路となる。しかし、コンクリートのL字側溝とアスファルトは寒暖の膨張差、施工のむらにより1~3㎝程度の亀裂がある場合が多い。ここに細いタイヤが入ると両側の段差などもあり転倒する。
②についてL字側溝にはグレーチング(排水溝の上の金属の溝)は道路方向に長いものが多いが、これにタイヤが挟まる、落ちて二か所でパンク(スネーク・バイト)になることが多い。
 このような側溝のある路側帯は自転車への危険だらけだ。歩道と区分し自転車専用道路を整備し、しかも側溝を車道に移設するのがオランダでの対応だ。
 これから同種の提訴が増えるだろう。その後に、社会コストとして自転車道整備が本格化するだろう。自転車愛好家はどんどん事故や懸念に対し申し立てるのが良い方策かもしれない。

路側帯の危険がなくスムースな道路を自動車だけに楽しませる理由はない。横断歩道橋も自動車優先の象徴ですべからく落橋すべきだ

大型再開発でも歩車分離の2階デッキ型はいまや路面レベルでの賑わいがなく、横断歩道に「戻して」いる。自動車優先の時代は終わった
コメント (2)
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