都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

大予言(吉井俊哉):歴史学者の25年、150年、500年サイクルの論説、技術革新、産業転換、政治、経済、メディアなどのまとめが欲しい

2017-06-24 03:41:56 | マクロ経済

 25年、150年、500年サイクルの分析が主眼。25年は女性の婚期に基づくとあるが、破綻していないか。時代の根拠として1870年の明治維新、(75年後の)1945年の敗戦、から50年で政治経済システムが成立とあるが、たまたまとしか言いようがない。但し、近現代史として日本にはこの波がある。オランダ、イギリス、アメリカのヘゲモニーの波として供給不足、需給均衡(供給の増加)、供給の増加(生産性の更なる向上)、需要の不足(人口の減少、高齢化、ライフ・スタイルの変化)などの事例もあるが納得がいかない。むしろ、オランダ、イギリス、アメリカの成熟期が200年と100年離れているのが面白い。

 バクトゥリアン関数として150年/300年単位の停滞・上昇サイクルを示しているが、これは覇権国家の入替り、つまりは経済や政治、外交方策の総合成果としての上昇と停滞を表すのではないだろうか。つまりはイケイケの国も150年くらいということだ。

 500年単位のロジスティック曲線( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F )は、「500年」が妥当なのかどうかが分らないが、経営学でよく使う「Sカーブ」だ( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E5%8F%8A%E5%AD%A6 )これが人口に当てはまるかどうかは疑問だ。

 全体に文明論のダイヤモンド、国家論(暴力から見た)のピンカー 資本効率のピケティに産業、メディアを混ぜたような分析でどうもピンとこない。知っていることを羅列したような内容だ。知見はあり:

・江戸幕府末期は人口停滞で3千万人→鎖国の上、農業主体で、働かない江戸藩主が居たのにこのGDPは不思議だ、きっと、銀など工業、サービス業の発達があったに違いない

・敗戦後平均寿命が50歳から急に伸びる→その前の時代は余程問題のある政治統制だったとの考察が欲しい

 あまりに大きなテーマでありすぎる、サイクル論で今後は見えないと思う。今まで予測は必ず外れた。

コメント
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