みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

気の毒な皇帝

2014-08-11 | その他

相変わらずのご無沙汰でございます

14の呪縛のせいか今年は数字の多い当ボログ(←みみずのつもり)

またまた数字が出てきました 気がつかなかった私がボケ


今年は、いわゆるウィーン会議から200周年でした

ナポレオン戦争の混乱を収拾、旧秩序を回復し、ついでに、もらえるものはもらおうという下心いっぱいの会議
だから「会議は踊る、されど進まず」ということに…

Wikipedia:ウィーン会議
Wikipedia:映画「会議は踊る」


教科書なんかにも出てくる絵

本当に、こんな場面があったかどうかは疑問

主に個別交渉の積み重ねで根回ししたらしい


会議の主な会場、現在は首相府


シェーンブルン宮殿などは舞踏会の会場にはなったかもしれません。


約9ヵ月の駆け引きの結果

この地図はドイツ語ウィキで大きいものが見られます


ウィーン会議を皮肉って当時流行した戯れ歌の中で最も有名かつ主要人物を(多分)的確に表現した歌。「皆のために」というところは「皆を代表して」と言ってもよいでしょう。


ロシアのツアー・アレクサンドルは、皆のために愛した(女性を追い掛け回したのですね)
プロイセン王は、皆のために考えた(権謀術数をめぐらしたのでしょう)
デンマーク王は、皆のために喋った(おしゃべりだったのか、演説をぶったのか)
バイエルン王は、皆のために飲んだ(大酒のみだったのでしょう)
ヴュルテンベルク王は、皆のために食べた(大喰らいだったのでしょう)
オーストリアのフランツ皇帝は、皆のために支払った(主催国だから仕方ないですね)


晩年のフランツ皇帝



そのフランツ皇帝は、通常「フランツII/I世」と表記されます。神聖ローマ皇帝としては2世でしたが、ナポレオン戦争の最中、神聖ローマ皇帝の称号を放棄、その後オーストリア皇帝を名乗ってからはフランツ1世となりました。娘マリー・ルイーズを嫁がせてナポレオンの機嫌取りをしましたが、この娘婿はやがて失脚、ナポレオンとマリー・ルイーズの間の息子(ナポレオン2世)を引き取って育てましたが、この2世は早世しました。

フランツ皇帝は4回結婚しています。しかも、3人の奥さんが次々と早世したためです。重臣から4回目の結婚を勧められたときは「私と結婚すると又早死にするのでは」と躊躇しましたが「今度の人は大丈夫です」と保障されて結婚に踏み切り、事実、4人目の奥さんは皇帝よりも後に世を去っています。

こうした経過を見ると、メッテルニヒ反動体制の黒幕皇帝ではあっても、色々苦労したヒトだな~と、なんとなく気の毒になってしまうのです。

ハプスブルク家のメンバーは必ず「手に職をつける」定めで、フランツ皇帝は園芸学を学びました。彼は膨大な蔵書を有し、その大半は自然科学系と植物学の文献だったようです。その蔵書は現在、オーストリア国立図書館の蔵書となっています。


フランツ皇帝が可愛がっていたカナリア、ビビとビューベル

どちらが、どちらかはウィキには表記がありません

この「歴史上のカナリア」は、宮廷家具博物館に剥製として保存されています。



まだ暫く、まばら更新でございます。たまーに覗いてやってくださいませ 
でも、乞無期待






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3 コメント

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Unknown (めんまねえちゃん)
2014-08-13 16:46:42
下々のものとはまた別のいろんな悩みがありそうな. . .
どういうひとでも連れ合いが次々になくなるのは
不安になるでしょうね。よく物語で寡婦が呪われてると
みんなにののしられるというのがあるけど、
女性のほうが生き残って次々夫が死ぬ、というと
けっこうさらに立場が狭いのかも。(特に昔は)

ヨーロッパとか、時々ペットを剥製にしたのを見ますね。
犬とか. . . やっぱりそういう文化なんでしょうか。
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めんまねえちゃんさん (ななみみず)
2014-08-18 20:35:50
もう恒例になっちゃいましたけど・・・
お返事遅くてすみません
あ、でも一段落しましたので、ホッ
妻を次々殺す怖い夫の話は
千夜一夜物語、青ひげ公など・・・
でも、夫を次々殺す怖い妻の話もあったような
殺すのは事情がはっきりしてるけど
妻・夫を問わず次々病死って、なんだか不吉
フランツ皇帝よりかわいそうなのはフランツ・ヨーゼフ皇帝ですが・・・
そのうち書くかもしれませんが・・・
「皆のために支払った」のは大変だったろうな~と思います
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めんまねえちゃんさん (ななみみず)
2014-08-18 20:52:35
ドジの書き忘れ追伸です
フランツ皇帝が引き取って育てたナポレオン2世も
祖父の薫陶か、園芸家になりましてヒバリを飼っていました。
そのヒバリも剥製になって「歴史上のヒバリ」となっています。
小鳥の剥製は、まあまあ可愛くていいと思います
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