自然史博物館の展示品の中でヴィーナスと並ぶ貴重品が「石の花」、つまり宝石の花を沢山集めて花束とした美術工芸品です。

マリア・テレジア女帝が夫君のフランツ・シュテファンにプレゼントしたもの。
以前は、宝石を使ったというだけで派手でつまらん、と思っていましたが、今は貴重な宝石あるいは鉱物のコレクションであり、美術工芸品であると思うようになりました。
この花束には2863個の宝石が使われ、重さ2.8kg、高さ50cm、花瓶は水晶製で、葉には絹が使われています。マリア・テレジアが夫君の名の日に贈ったものとされます。
ゲーテも、この花束に言及し、フランクフルトの宝石商が制作に参加していると述べていますが、これが事実なら、準備段階の作業を担当したものでしょう。最終的には、ウィーンの宝石商ミヒャエル・グロッサーが1760年頃完成させました。(出典:独語ウィキ)
鉱石や宝石を研究・収集するのは、当時の王侯貴族にとって趣味であり、義務でもあったようです。自らの所領で貴重な鉱脈や宝石を発見することは、自国あるいは所領の経済力強化に不可欠の要素だったからです。今でも、自国内に資源があるかどうかは、どの国にとっても重要な問題です。
今まで、おんぼろデジカメでは良く写らないと思ってアップしなかったのですが、ミュージアムショップで絵葉書を見つけ、これならスキャンしてアップしても、どんなものか分かりやすいと思い初めてアップ

で、そのとき貴重な発見をしたのです

ドードー鳥の骨格と復元模型(の絵葉書)です


ヒャー、ウィーンにもいらっしゃったんですね

展示品があまり多いので、実は今まで自分で発見したことがないのです

それで、はるばる牛の瀬博物館にまで見に行ったもんです。
まあ、アリスからドードーにたどり着いた場合、ドードーはオックスフォードで会うものという思い込みが強くて・・・

それにしても、天敵が存在せず飛べなくても生き延びてきたドードーが、人間によって剥製も残せないほど絶滅させられたという史実は恐ろしく悲しく、人類への大きな警告なのですが、今もどんどん貴重な動植物が絶滅しつつあるのは、一体どうしたことでしょう


メガロドンとか、いたら怖いなーと思う生き物も含め、
絶滅という言葉を聞くとちょっといろいろと考えさせられます。
まして、人間が絶滅させたというのは。
石の花、そういえば、ゲーテのイタリア紀行だったかな、で一生懸命鉱石なんかをせっせと集めまわってる
姿が描かれてたかも。
知識人、上流階級のひとたちはヴンダーカンマー的なものに興じるのは素敵なことだったのでしょうね。
私は知識人でも上流階級でもないけど、
やっぱりヴンダーカンマー的なものには強く惹かれます。
石の花、職人の腕の見せ所というと、王室や貴族からの
依頼なんでしょうから、やっぱりこういうの、
近くで見てみたいです。
まあ、彼らの末裔は一応、鳥類とか爬虫類の姿で
現代に生き延びているように見えますが・・・
ドードーさんの話は悲しすぎます
ゲーテの当時は天文、気象、地質、地理、動植物など
集大成した博物学は、教養人の必須分野だったでしょう。
ヴンダーカンマー、強いて訳せば「びっくり部屋」
インスブルックのアンブラス城のびっくり部屋には
なんだか変なガラクタもありましたよ。
それで「びっくりする」のも当時の娯楽だったかも