原始宗教は自然現象の中に神を見出すので、自然のなりゆきとして多神教になります。
一神教には何か外部からの強引な不自然さを感じます。
数々の神様の存在を不都合に思った支配者が一神教を発明しました。
それが、この人です
古代エジプト第18王朝のアメンホテプ4世(改名後イクナートン)です。
一神教の「発明」は人類史上における決定的な革命のひとつだと思います。
しかし、イクナートンの改革(アマルナ改革)は失敗に終わりました。彼の死後、元に戻ってしまったからです。
イクナートンの一神教に傾倒していた人物がモーゼです。
彼自身はエジプト人でしたが、一神教を信奉するユダヤ人を率いてエジプトを去り、シナイ半島で同行者に殺されました。
モーゼを殺した後、エジプトを出た人々は後年、指導者を殺害したことを後悔し、モーゼの教えによる一神教を受け継ぐことになりました。
青い文字の部分はジークムント・フロイトの著書「モーゼと一神教」の内容を極度に省略したものです。
(詳しく書こうとすると時間がかかって仕方ないのでサボりました。)
フロイトの著書
この本は、別の本の中で紹介されていて、興味を持ったので古本屋さんで探してもらい、読んだものです(ちょうど10年前だ!)。
実に面白い内容で、精神分析学的解釈も加えられています。
但し、フロイトが神学者や歴史学者ではないため、それらの分野の専門家からは軽視される傾向があります。
本書の詳しい紹介はドイツ語ウィキにありますが、英語ウィキでも簡略に紹介されています。
エルサレムは三大一神教共通の聖地です。古代ユダヤの神殿があった場所であり、キリストが処刑され蘇った土地、ムハンマドが天に昇った場所だからです。
ムハンマドが天に昇ったとされる岩のドーム
トランプ大統領がアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移すという報道で、以上のことを考えました。
追記:ニュースを聞いて最初にひらめいたのは、北朝鮮のほかに中東にも「火をつけるのか」という危惧でしたが、同時に「アホだな」と思いました。
エルサレムを首都にしようとしているのはイスラエルとパレスチナで、仲良く半分ずつ夫々の首都にすればいいのに、と思いますが、いずれの側にも独占しなければ駄目だという強硬派が存在するので、一向に解決しない、ということになります。
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