★ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23056190S7A101C1000000/?dg=1
ソフトバンク、米再編出直しでくすぶる財務リスク
証券部 須永太一朗
2017/11/2 18:20
日本経済新聞 電子版
ソフトバンクグループが6日、2017年4~9月期決算(国際会計基準)を発表する。市場関係者の最大の注目点は、業界再編の構想が振り出しに戻ったとされる、傘下の米携帯子会社スプリントの行方だ。決算会見で、ソフトバンクの孫正義会長兼社長がどこまで言及するかが焦点となる。一方、事業戦略の練り直しを迫られることで、すでに15兆円近くの連結有利子負債を抱えるグループの財務体質の改善が遠のくとの懸念がくすぶる。
ソフトバンクは10月下旬、米携帯4位のスプリントと、同3位のTモバイルUSとの経営統合を中止する方針を決めた。今回の統合案では、Tモバイルの親会社のドイツテレコムが株式の過半を握り、新会社はソフトバンクの関連会社になる見通しだった。
ソフトバンクは新会社の利益を「持ち分法投資利益」として引き続き得るほか、スプリントの約4兆円の有利子負債が連結対象から外れる財務の改善効果を見込んでいた。
統合中止は何をもたらすのか。モルガン・スタンレーMUFG証券の津坂徹郎氏は「スプリントの競争力の強化のため、ソフトバンクグループ全体の資金需要が高まる可能性がある」と指摘する。他の買収案件の検討や、自前での経営改善などの代替策を迫られ、借入金の拡大などが必要になるというわけだ。
まず考えられるのが他の企業の買収だ。市場関係者が「最悪のシナリオ」とみるのが、米CATV大手、チャーター・コミュニケーションズの買収だ。スマートフォンとCATVの契約者を互いに取り込める見通しだが、「仮に買収すればソフトバンクの有利子負債が数兆円規模で増えそう」(JPモルガン証券の田辺純氏)。これ以上の大幅な増加は、社債の格下げなどの懸念を高めかねない。
米国の格安スマホ事業者や、中南米の携帯電話会社の買収はあり得るのか。ある日本の証券アナリストは「米国内の契約数を伸ばせるし、中南米での事業展開はヒスパニック(中南米系)の契約者も多いスプリントにとって親和性が高い」と話す。チャーターの買収に比べると有利子負債の増加額は少なくて済みそうだが、財務の悪化を補える収益の伸びを実現できるかが課題となる。
一方、買収に頼らない提携や、スプリント単独で生き残りを目指す選択肢もある。ただ収益を劇的に伸ばすのは難しそうだ。米携帯市場では首位のベライゾン・コミュニケーションズ、2位のAT&Tの上位2社と3~4位との差は圧倒的。スプリントが埋没を避けるには、通信品質を高めて顧客を増やす継続的な投資が必要だが、資金の負担も大きい。
ソフトバンクの17年4~9月期の連結決算では、5月に立ち上げた「10兆円ファンド」の投資先が本格的に連結対象となる。17年4~6月期には4.9%を出資する米半導体エヌビディア株の評価益のみ計上したが、営業利益を前年同期比50%増の4792億円に押し上げる一因となった。4~9月期では対象社数が増え、さらなる押し上げ効果が見込まれる。
ただ、こうした投資収益は「水物」の部分が大きいうえ、バランスシートの肥大化などを招く。財務の安定には、やはり国内外の通信事業など「実業」のテコ入れが欠かせない。
孫氏には現時点で、スプリントを手放すという選択肢はないもよう。スプリントは17年4~6月期に四半期ベースで3年ぶりに最終黒字となったが、7~9月期は再び赤字に転落した。再建の足取りが鈍いスプリントの行方は孫氏を引き続き悩ませそうだ。
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● 10年ぶりに、英国も金利を上げました。世界は低金利からの反転を模索しています。
つまり負債の多い企業には危険な時代が来るのです。
● 投資にて儲けをかさ上げしている企業は、やがて来る大暴落で傘下の企業の評価も
大暴落して、急激にカタストロフィーが来ます。
● 利益のない企業は基本的には、すぐに手放すのが正解です。今年中に手放さないと、株価の
大暴落で、危険な事になります。
● やがて来る株価の大暴落、金利の上昇、赤字の企業の保持、全ては悪循環のサイクルを
示唆しています。そもそも斜陽の時期のUSAに投資したことが、間違いの始まりです。
30年サイクルで経済は反転しますから、今までの成功体験は悪夢と化すのです。
● 更に排外主義のトランプ氏の登場で、長期的には資金はUSAからは逃げ出しにくいのです。
と云うより逃がさないでしょう。むしり取るまでは。
● 日本で儲けて、USAに投資した膨大な資金は、USAの懐に入り、株価暴落で更に膨大な損失を
カバーしようとして、更に資金を搾り取られ、けつの穴の毛までむしり取られることに
なりそうな予感です。このようにして、日本からUSAに投資した資金は無と化するのです。
● バブルの時からの、毎度の景色です。インサイダーの投資家の情報なしには生きて行けない
世界です。豚は肥え太らせてから食べる。資本主義の掟です。南無阿弥陀仏。
私のブログを読まなかったことを後悔するでしょう。
ソフトバンク、米再編出直しでくすぶる財務リスク
証券部 須永太一朗
2017/11/2 18:20
日本経済新聞 電子版
ソフトバンクグループが6日、2017年4~9月期決算(国際会計基準)を発表する。市場関係者の最大の注目点は、業界再編の構想が振り出しに戻ったとされる、傘下の米携帯子会社スプリントの行方だ。決算会見で、ソフトバンクの孫正義会長兼社長がどこまで言及するかが焦点となる。一方、事業戦略の練り直しを迫られることで、すでに15兆円近くの連結有利子負債を抱えるグループの財務体質の改善が遠のくとの懸念がくすぶる。
ソフトバンクは10月下旬、米携帯4位のスプリントと、同3位のTモバイルUSとの経営統合を中止する方針を決めた。今回の統合案では、Tモバイルの親会社のドイツテレコムが株式の過半を握り、新会社はソフトバンクの関連会社になる見通しだった。
ソフトバンクは新会社の利益を「持ち分法投資利益」として引き続き得るほか、スプリントの約4兆円の有利子負債が連結対象から外れる財務の改善効果を見込んでいた。
統合中止は何をもたらすのか。モルガン・スタンレーMUFG証券の津坂徹郎氏は「スプリントの競争力の強化のため、ソフトバンクグループ全体の資金需要が高まる可能性がある」と指摘する。他の買収案件の検討や、自前での経営改善などの代替策を迫られ、借入金の拡大などが必要になるというわけだ。
まず考えられるのが他の企業の買収だ。市場関係者が「最悪のシナリオ」とみるのが、米CATV大手、チャーター・コミュニケーションズの買収だ。スマートフォンとCATVの契約者を互いに取り込める見通しだが、「仮に買収すればソフトバンクの有利子負債が数兆円規模で増えそう」(JPモルガン証券の田辺純氏)。これ以上の大幅な増加は、社債の格下げなどの懸念を高めかねない。
米国の格安スマホ事業者や、中南米の携帯電話会社の買収はあり得るのか。ある日本の証券アナリストは「米国内の契約数を伸ばせるし、中南米での事業展開はヒスパニック(中南米系)の契約者も多いスプリントにとって親和性が高い」と話す。チャーターの買収に比べると有利子負債の増加額は少なくて済みそうだが、財務の悪化を補える収益の伸びを実現できるかが課題となる。
一方、買収に頼らない提携や、スプリント単独で生き残りを目指す選択肢もある。ただ収益を劇的に伸ばすのは難しそうだ。米携帯市場では首位のベライゾン・コミュニケーションズ、2位のAT&Tの上位2社と3~4位との差は圧倒的。スプリントが埋没を避けるには、通信品質を高めて顧客を増やす継続的な投資が必要だが、資金の負担も大きい。
ソフトバンクの17年4~9月期の連結決算では、5月に立ち上げた「10兆円ファンド」の投資先が本格的に連結対象となる。17年4~6月期には4.9%を出資する米半導体エヌビディア株の評価益のみ計上したが、営業利益を前年同期比50%増の4792億円に押し上げる一因となった。4~9月期では対象社数が増え、さらなる押し上げ効果が見込まれる。
ただ、こうした投資収益は「水物」の部分が大きいうえ、バランスシートの肥大化などを招く。財務の安定には、やはり国内外の通信事業など「実業」のテコ入れが欠かせない。
孫氏には現時点で、スプリントを手放すという選択肢はないもよう。スプリントは17年4~6月期に四半期ベースで3年ぶりに最終黒字となったが、7~9月期は再び赤字に転落した。再建の足取りが鈍いスプリントの行方は孫氏を引き続き悩ませそうだ。
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● 10年ぶりに、英国も金利を上げました。世界は低金利からの反転を模索しています。
つまり負債の多い企業には危険な時代が来るのです。
● 投資にて儲けをかさ上げしている企業は、やがて来る大暴落で傘下の企業の評価も
大暴落して、急激にカタストロフィーが来ます。
● 利益のない企業は基本的には、すぐに手放すのが正解です。今年中に手放さないと、株価の
大暴落で、危険な事になります。
● やがて来る株価の大暴落、金利の上昇、赤字の企業の保持、全ては悪循環のサイクルを
示唆しています。そもそも斜陽の時期のUSAに投資したことが、間違いの始まりです。
30年サイクルで経済は反転しますから、今までの成功体験は悪夢と化すのです。
● 更に排外主義のトランプ氏の登場で、長期的には資金はUSAからは逃げ出しにくいのです。
と云うより逃がさないでしょう。むしり取るまでは。
● 日本で儲けて、USAに投資した膨大な資金は、USAの懐に入り、株価暴落で更に膨大な損失を
カバーしようとして、更に資金を搾り取られ、けつの穴の毛までむしり取られることに
なりそうな予感です。このようにして、日本からUSAに投資した資金は無と化するのです。
● バブルの時からの、毎度の景色です。インサイダーの投資家の情報なしには生きて行けない
世界です。豚は肥え太らせてから食べる。資本主義の掟です。南無阿弥陀仏。
私のブログを読まなかったことを後悔するでしょう。