フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月9日(金) 曇り

2007-11-10 08:37:01 | Weblog
  7時起床。今朝はかなり冷え込んだ。やはり立冬というだけのことはある。

           立冬やつめたき柿を掌にしたる  瀧春一

  午前中、授業の準備。昼から大学へ。4年前に社会学専修を卒業したT君が研究室にやって来た。今度、臨床心理士の資格をとるためにある大学の大学院を受験するのだが、調査書に卒論指導教員が所見を書く欄があって、その依頼である。5、6行書けばいいだけなので、その場で作文をすることにした。上着の内ポケットから万年筆を取り出し(もちろんペリカンのスーベレーンM800である)、少考し、書き始める。これまでにも試し書きは何度もしたが、ちゃんとした書類を書くのにこの万年筆を使うのはこれが初めてである。なかなか趣がある。所見を書き終え、自著・捺印をする。講和条約でも締結したような気分である。やはり万年筆は違う。インクが乾くのを待ちながら、雑談をする。T君は学生時代と雰囲気が全然変らない。「よく友人からもそう言われます」とのこと。きっと変ることをどこかで拒絶しているのだろう。♪大事なのは変っていくこと、変らずにいること~、と槙原敬之が『遠く遠く』の中で歌っていたな。健闘を祈って握手して見送る。

           
               今日の昼食は「たはかし」で。

  4限の大学院の演習は清水の『社会心理学』(1951年)を取り上げる。報告者はAさん。彼女のパートナーがかかわっている芝居が、来月中旬、下北沢の小劇場ザ・スズナリで打たれる。パラダイス一座の「続オールド・バンチ 復讐のヒットパレード!」だ。12月19日(水)の昼の部のチケットを用意してもらうことにした。
  6限の「社会と文化」でDVDの映像を流そうとしたら、流れない。Y君を前に呼んで見てもらうと、DVDとVHSの切り替えスイッチがVHSになったままだった。この間はビデオプロジェクターのスイッチが入っていなかったのだが、それよりも多少ましなミスであろう。
  夕食はいつものように「秀永」で。昼食が「たかはし」の豚生姜焼き定食だったので、豚肉・牛肉ものは避けて、鶏の唐揚げの葱ソースがけ(油淋鶏)定食にする。考古学の高橋先生がカウンター席で香港飯を食べていらした。外に出ると、小雨が降り始めていた。土日は終日雨との予報が出ている。