フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月10日(土) 雨

2007-11-11 01:14:47 | Weblog
  今日は新月である。一日中雨だから月は見えないし、いや、晴れていたとしてもそもそも新月は見えないのだ。なぜ新月のことを話題にするのかというと、最近、新月のときに願い事をすると叶うという話を人から聞いたからである。星に願い事をするという行為については子どもの頃から知っていた。それは歌謡曲やフォークソングの歌詞の中に頻繁に見られた。しかし新月の願い事については知らなかった。関連のサイトを調べたら、願い事のやり方について詳しく述べられていた。願いが叶った状態をイメージしてそれを書く(言語化=明確に意識化する)というのはよくある方法だが、そこに月の満ち欠けという自然のサイクルを結びつけたところがミソである。試しにやってみることにした(ミーハーなもので)。「願い事は2件以上10件以内にする。(2件以上の方が相乗効果がありますが、10件を越えるとエネルギーが分散します)」とあるので、必要最少限の2件の願いごとを書いてみた(元来、私はあまり欲張りな人間ではない。それにあの「ドラゴンボール」だって7つ集めて1つしか願いごとは叶えてもらえないのだがら、10件なんて多すぎると思う)。さて、叶うかな。叶うといいな。

  夜、書斎で仕事をしていたら、机上に置いたケータイが振動して、メールが届いた。この春に社会学専修を卒業して郷里の市役所で働いているMさんからだった。Mさんの許可を得て、その一部を紹介する。

  大久保先生へ。
  お久しぶりです。私は元気でやっております。来年から後期高齢者医療制度が開始するので、これからもっと忙しくなっていくと思います。
  私は、毎朝電車の中で、先生のブログを読むのが楽しみです。ブログを読んでいると、先生のこと、先生の授業を受けていた頃の自分、一緒のゼミだった友達のこと、それだけでなく東京での日々を色々と思い出すんです。意図的に東京での思い出を忘れないようにしようと思っているというのもあるのですが。
  「明日」の詩、何度も読みました。老人医療係に私はいて、明日という日を迎えることができなかった人たちのことを仕事中ふと考えることがあります。
           (中略)
  私は先生のブログを読んで毎日頑張って通勤しているので、先生もお身体を大切に(カツの食べ過ぎは…以下省略)頑張ってくださいね。

  なんていい子だろう。『ALWAYS三丁目の夕日』に登場する星野六子(掘北真希)みたいじゃないか。息子の嫁にしたいくらいだ(まだ大学1年生だけど)。私は原則ブログは寝る前に更新することにしているが、睡魔に負けて翌朝になってしまうことがときどきある。しかし、毎朝の通勤電車の中で私のブログを読むことを楽しみにしていてくれるMさんのために、精一杯、原則を守るように心がけよう。そう心に誓うのであった。
  それと、Mさんと同じく私のゼミの学生だったTさん(愛知の出身だが東京で働いている)の今日のブログに、私のブログを読んだのであろう、「明日」の詩が引用されていた。MさんもTさんのブログを読んでいるに違いない。私がある思いを込めてブログに載せた詩が、一つの結節点となって、誰かと誰かを結びつける。そんな思わぬ効用がブログにはある。2002年11月1日に始めたこのフィールドノートも6年目に入った。どなたがご覧になっているのか、その全貌はわからないけれど、これからもネット空間に向けて発信を続けていこうと思う。
  それにしてもMさんの家にはインターネットが引かれておらず、ケータイで私のブログを読んでいるとのこと。ケータイの画面でこのブログを読むのは大変だろうな。長くてどうもスミマセン(林家三平の口調で)。Mさん、次の新月の日(12月10日)に、「家にインターネットが引かれる」と願い事をしてみたらどうでしょう。