9時、起床。今日は指定校推薦入学者のガイダンスで文・文構両学部のカリキュラムの説明をすることになっていたのだが、肥田先生に代わっていただけたので、休養日とすることができた。明後日から2泊3日の合宿が控えているので、今日明日と2日続けて休めるのは本当に助かる。肥田先生には何かご馳走せねばなぬ。玉子とシラスのおじやの朝食。
午前中、歯科医院と内科医院を回る。歯根の痛みは昨日あたりがおそらくピークで、いまは歯茎の腫れの方が主たる症状で、そのため顎や頬や喉(リンパ腺)に痛みがある。元々口はあまり大きく開かないのだが、顎の関節がこわばっている感じでさらに口が開きにくくなっている。しかし、これからは回復に向かうはずですと医師が言ってくれているので、合宿は大丈夫そうである。受付で支払いをしているときに、武蔵村山さんがやってきて、お腹を(もちろん白衣の上からだが)見せてくれた。なるほど横から見るとお腹が大きくなっているのがよくわかる。「男の子らしいです。まだ逆子ですが」とのこと。そうか、男の子か。「わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい」という丸大ハムのTVコマーシャルが頭に浮かんだが、言っても通じないだろうと思ったので、言わなかった。内科では38度台の熱が一日間隔で続いていることを話すと、医師はそれはいけませんねという表情をして、「もう少し薬で様子をみて、なおも発熱が続くようであれば検査をしましょう」と言った。必要性の低い検査はしないという方針はよいと思ったが、インフルエンザは考えられませんかと尋ねたら、インフルエンザではないと思うし、もしそうであったらすでに1週間が経過しているから、重症化しているか、回復期に入っているかのどちらかですとのこと。確かに。
内科医院を出て、天気がよいので、駅の方へ散歩。昼食をどこで食べようかと考え、東急プラザの「シビタス」でホットケーキを食べることにした。「何を食べようかな」という食への関心が出てきたのは身体が回復傾向にあることの証拠である。ホットケーキと珈琲を注文し、このところ書けずにいた日誌(ほぼ日手帳カズン)の空白の頁を埋める。途中で、ココアを追加注文。
文具店と本屋を回ってから帰宅。「何処に行っていたの?」と妻が問うので、「散歩をしていた」と答えると、医者に行ったにはしては帰りが遅いので心配したという。ケータイに電話をくれたらしいが、ポケットの中に入れていたので(普段は上着の胸ポケットに入れている)振動に気づかなかった。そのやりとりを聞いていた娘が、「ほらね」と妻に向かって言った。娘は、私に何かあったんじゃないか(歯根の炎症が脳に及んで救急病院に搬送されたのではないか!)と心配する妻に、「いいお天気だし、真直ぐ帰ってくるはずはない。文房具を買ったり、喫茶店で本を読んでいるに決まっている」と言っていたらしい。ズバリ正解である。「この人のことはあなたより私の方がよくわかっているのよ」などと娘は誇らしげに言っている。妻と娘の間で私をめぐって一種の争奪戦が起こっていたとは知らなかった。うっかり散歩もできないなと思った。
函館のUさんご夫妻からたくさんの帆立貝が届いた。
正岡先生から先生が最近訳されたジョナサン・ターナー『出会いの社会学』(明石書店)を頂戴する。