フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月5日(日) 雨のち晴れ

2016-06-06 11:44:00 | Weblog

9時、起床。

トースト、サラダ、紅茶の朝食。

昼食は焼きそば。

夕方から妻と阿佐ヶ谷へ芝居を観に出かける。

「salty rock」という劇団の「水棲のアリア s.v.」という芝居で、娘が演出をしているのである。

南口のパールセンターアーケードを行く。

途中にある「蒲重かまぼこ店」で薩摩揚げの地方発送を依頼する。先日の母の一周忌に新潟から来てくれた従兄のユキオさんがこの店の薩摩揚げが大好物なのである。これまでは母が毎年送っていたのだが、これからは私がそれを引き継ぐことになる。

会場の「阿佐ヶ谷アートスペース・プロット」は他の劇団の公演で何度か来たことがある。

18:00から開演。

他の劇団の他の脚本家が書いた台本を演出するというのは立夏にとって初めての経験である。劇団「獣の仕業」では自分で書いた脚本を自分で演出していたのだが、それとはずいぶん勝手が違うだろう。

しかし、芝居が始まってみると、まるで彼女が書いた台本を彼女が演出しているような、つまり「獣の仕業」の芝居を観ているような気分がした。多声的な(コーラスのような)台詞回し、舞踊的な身体の動き。そして台詞のテイストも似ている気がした。

しかし(再び「しかし」なのだが)、俳優の違いというのはやはり大きい。「獣の仕業」の俳優たちは全体的に力をみなぎらせた話し方をする。演劇ならではの非日常的な話し方といってもよい。一方、今回の俳優たちは力みのない話し方をする。とくに男優の川原翔と女優の伊織夏生がそうで、この二人のかけあいの場面は、「獣の仕業」ではまず見られない種類のものだった。おそらく立夏の演出もこの場面については、脚本そのものの味わいを調味料を加えずに観客に提供したのではないかと推測される。私は「salty rock」の芝居を観るのは初めてだが、 このあたりがきっと本来の持ち味なのだろう。

普段は交わらない諸要素が、接触し、融合し、火花を散らす。その化学反応の実験現場に立ち合えて楽しかったが、誰よりも、舞台上の俳優たちがそれを楽しんでいたように見えた。

俳優陣の中では、きえるが唯一「獣の仕業」のDNAを持った話し方をしていたが、これまで見た彼女の演技の中では最上のものであった。暗い舞台の上でスポットライトを浴びた彼女の首筋から胸元にかけて流れる汗がキラキラと輝いて、それが神々しいほどに美しかった。

商店街の中にある「星之珈琲店」で夕食をとることにする。

私はガパオライス。

妻はスフレドリア。

食後に注文した飲み物は、私はクリームソーダ、妻はアイストロピカルフルーツティー。 

蒲田には9時半頃に帰ってきた。

10時までやっている駅ビル東館の「くまざわ書店」で、「広島・宮島」のガイドブックを購入。