フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月24日(金) 曇り

2016-06-25 22:53:15 | Weblog

8時、起床。

トースト、サラダ、紅茶の朝食。

10時半ごろ、家を出る。

路傍の雑草に小さな黄色い花が咲いている。

『いつかきっとこの恋を思い出して泣いてしまう』の主人公のような気分で写真に撮る。

風の谷では植樹作業が続いている。

日比谷線の六本木駅で降りて、国立新美術館へ地下道を行く。

もうすぐ地上に出る。

ルノアール展が開催中であるが、私のお目当ては別である。

第36回同人書作展。

卒業生で句会仲間でもある竹内愉咲さんの作品。 

王羲之の「蘭亭序」を書にした。臨書ではなく、創作。

「蘭亭序」とは何か。

「中国,東晋の書家王羲之の散文。王羲之が永和9 (353) 年に謝安、孫綽ら41人の文人を集めて催した蘭亭曲水の宴で,出席者がつくった詩をまとめたものにつけた序文。会の由来,情景から,人生の無常を嘆じる感慨を記したもので,六朝時代の代表的散文の一つとして古来日本でも親しまれてきた。」(ブリタニカ国際大百科事典小項目辞典より) 

「蘭亭序」の本文と書き下ろしは⇒こちら

愉咲さんは「蘭亭序」の8行目、「是日也天朗気清」(是の日や、天朗らかに気清く)から書にしている。

彼女がオール漢字の作品に挑んだのは今回が初めて(これまでは谷川俊太郎の詩やブルーハーツの歌の詞を書にしていた)。

ある部分を大きな字で書き、ある部分を小さな字で書くことは、創作においてしばしば用いられる技法だが、中央の部分を大きく書くのが一般的らしいが、愉咲さんの作品は反対に両側の部分を大きな字で書いている。

ゴツゴツとした岩盤の真ん中を滝がサラサラと流れ落ちているように見える。

実は、愉咲さん、師匠から指摘されて初めて自分のとった手法が異例なものであることを知ったそうだ。

 私は書はまったくの素人だが、愉咲さんの書は好きである。

のびやかにして、凜としている。

優秀賞を受賞され、会場のメインストリートに展示されている。

愉咲さん登場。

彼女は私よりも一足先に会場に来ていた。作品を前にして記念撮影。

 

 他の作品を観て回る。

「どの作品が一番凄いと思いますか」という私の質問に、「これです」と彼女があげた作品がこれ。作者は鈴木群佳さん。

外に食事に出る。

食事の前に喫煙所で一服。

かなり様になっているが、実は愉咲さん、喫煙歴は1年である。

和食にする。

 満席だったので、しばらく外で待つ。

 

それにしても表情の豊かな人である。

すき焼き丼を注文する。(愉笑さんは天丼を注文した)

彼女のスマホに入っている作品の写真を見せてもらう。

この写真は今回の作品を自宅で書いているときのもの。

近くのカフェでお茶。 

さて、彼女はこれから渋谷で生徒さんに書を教える。私は大学で授業だ。

地下鉄に乗る前に食後の一服。

次回は蒲田に来てもらって、「まやんち」でピーチメルバを食べてから、「歓迎」で蒲田名物羽根つき餃子を食べる約束をした。

大学へ。

3時からK君のゼミ論指導。「ドトール」のケーキをもってやってきた。

5限・6限はゼミ。

5限は3年・4年合同ゼミで、3年生のM君、S君、Mさんの発表を聴く。

本日のスイーツは3年生のIさんが準備してくれた。

6限は学年に分かれてのゼミ。私は3年ゼミに出る。テキストを使ったディスカッション。来週から2冊目のテキストになる。

授業を終え、夕食を「五郎八」で食べる。

天丼セットを注文したのは、昼間に愉咲さんが食べた天丼のことが頭に残っていたせいかもしれない。

10時ごろ、帰宅。「あら、今日は早いのね」と妻。たぶん6限を定時(7時45分)で終わり、さっと大学を出て、食後のコーヒーなど飲まずに帰ればこれくらいには帰れる。

1時半、就寝。