フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月13日(木) 晴れ

2014-11-14 10:06:12 | Weblog

8時、起床。

鶏肉団子スープ、トースト、サラダ(トマトとレタス)の朝食。

お昼に家を出て、大学へ。

今日は晴天。

3限は大学院の演習。

授業を終え、雑用を片付け、大学を出る。遅い昼食をどこで食べよう。目を閉じて、胃袋の声に耳を傾ける。「永楽のワンタンが食べたい」と言っている。

大井町で途中下車。

まずはスープを一口すする。うまい。これです、この味です。ワンタンの皮のぬるりとした食感。その皮に包まれた多すぎず少なすぎずちょうどいい量の肉団子にスープが浸み込んで実に美味しい。

食後のコーヒーは「pottery」で。信州旅行や親戚の葬儀があったりで、来店は3週間ぶりである。

明日が締め切りの原稿の下書き。鞄にノートパソコンを入れて持ち歩く習慣はないので、ノートにペン書きである。

カウンター席にいた二人の常連客が出て行ったので、マダムが私のテーブルに来て、しばらくおしゃべいをする。「永楽」と「丸八」と「一富士」は親戚関係にある(知らなかった!)といった地元の商店の話をあれこれ聞くことができた。

蒲田に着いて、ここも3週間ぶりの「まやんち」へ顔を出す。木の実のキャラメルタルトがまだメニューにあったので、小躍りして注文する。今日最後の一切れだった。

モモコさんの姿が見えなかったので、今日は早上がりかなと思ったが、会計のとき、店長のますみさんが「モモちゃんが大久保さんにごあいさつができなかったことを残念がっていました」と言われた。最初、何のことかわからなかったが、ナント、モモコさんはご出産のため先週でお店を辞められたというではないか。びっくりした。彼女がお店を辞めたこともびっくりしたが、それ以前に、彼女が身重の体だったことにびっくりした。全然、気づかなかった。それを言うと、ますみさんの方がびっくりして、「あんなにお腹が大きかったのに!」と言った。予定日は1月だというから、相当に大きくなっていたはずで、なんで気づかなかったのだろう。以前、同じようにご出産のためにお店を辞められたカナさんのときは、早くから気づいたのに・・・・。電車の中でも席を譲るべき妊婦さんがそばにいないか日頃から気にしているのに・・・。一体、私はどこを見ていたのだろう。われながら不可解である。

モモコさんが「まやんち」で働いていた期間は1年半ほどだろうか。所作がエレガントで、落ち着いていて、最初からベテランの方のような印象を受けた。弁勉強熱心な方で、何かのスイーツを注文して、それに合うお茶を相談すると、最初はますみさんに聴きに行っていたが、すぐに自分で答えられるようになった。今日は木の実のキャラメルタルトに東方美人を組み合わせて注文したが、モモコさんはきっと、「はい、いいチョイスだと思います」と言ってくれただろう。

美味しいスイーツ、美味しい紅茶、そしてモモコさんのエレガントな所作、この三位一体が私にとっての「まやんち」の魅力であった。彼女が(私からすると)突然いなくなってしまったことはとても残念で、悲しい。せめて「これまでありがとうございました」と「安産でありますように」と挨拶を交わしたかった。

6時半、帰宅。

夕食は回鍋肉。キャベツと豚肉以外のもの(たとえばピーマンとか)はいれたくれるなと再三妻に言って、最近、ようなくそのようになった。最小限の構成要素だけの方がかえって美味しい料理というのはけっこうあるものである。


11月12日(水) 曇り

2014-11-13 09:46:38 | Weblog

7時半、起床。

ハンバーグ、トースト、サラダ(トマトとレタス)、紅茶の朝食。

11時に家を出て、大学へ。

卒業生のNさん(論系ゼミ2期生)が研究室を訪ねてくる。彼女と会うのは卒業以来、2年半8カ月ぶりである。卒業後、何度か会っている人もいれば、一度も会っていない人もいて、もちろん後者の方が多いわけであるが、でも、Nさんに関しては、在学中のゼミ活動への時間とエネルギーの投下量の大きさから考えて、一度も会わずに今日まできたというのはちょっと意外な感じがする。

そのNさんから「大変ご無沙汰しています」というメールをもらったのは、私が信州を旅行しているときであった。研究室に遊びに行きたいと書いてあったが、思わず笑ってしまったのは、その理由で、「先生のブログを見ていて、同期や先輩後輩方が登場しているのに私だけ先生にお会いできていないが悔しいので・・・!」と書かれていた。「悔しい」というのがいかにもNさんらしい表現である。

久しぶりで会うNさんはずいぶん髪が長くなっていた。そして学生時代と同じように照れ屋であった。

 

 

手土産に西荻窪の和菓子屋の大福をいただいたが、それとは別に、遅ればせの還暦のお祝いにとジンジャーシロップをいただいた。風邪を引いたときに飲むとよいらしい。毎年、11月・12月に風邪を引くことが多いので、「風邪かな?」と思ったら飲ませていただきます。

昼食はNさんの希望で「五郎八」へ。Nさんは卒業間近の頃、ゼミ論の編集作業を手伝ってくれていたから、当然、来たことがあると思っていたが(作業の後にみんなで来ることが多かったのだ)、実は初めてだという。ここにも来てみたかったそうだ。

カレー南蛮うどんを注文(Nさんは力うどん)。

食後のコーヒーは「カフェゴト―」で。私は昨日のミニ同窓会に続いての来店である。

お店の人のお勧めのバナナのシフォンケーキ(水曜日限定)とりんごのパイ(焼き立て)をハーフ&ハーフでいただく。

卒業して3年目というのは、仕事にもある程度馴れ、現在の生活の延長線上に将来の生活のイメージを生き生きと思い描けるかどうかに悩む時期である。いまの生活から抜け出したいという脱出願望は多かれ少なかれ誰にもであるものだが、20代の半ばというのは、まだ社会的役割の重量が軽いだけに、抜け出そうと決断すれば現実に脱出は容易な時期なのである。ただ、抜け出すことは可能だとしても、その後に満足のいく新しい生活を再構築できるかどうかは別の問題であり、その目算が立たないうちは軽々に脱出はできない。逆に言えば、そういうバランス感覚というか、バランス計算ができるうちは、人間は簡単に脱出などしないのかもしれない。

Nさんの仕事は火水が休みだそうだ。友人と会うためには不都合だが、どこへ出かけるにも土日より空いているという利点がある。何事も一長一短である。いまの生活を続けるならば、そのよいところを数えるようにすることです。また、火曜日か水曜日に会いましょう。大学の教師の生活の利点は、どのようなライフスタイルの卒業生にも対応できることである。

4時半から論系会議。

7時に大学を出て、8時に帰宅。

夕食は豚肉の生姜焼きと鶏団子スープ。


11月11日(火) 曇り

2014-11-12 10:47:40 | Weblog

8時、起床。

サラダ(鶏のササミ、トマト、ベビーリーフ)だけの朝食。

9時半に家を出て、大学へ。

メールボックスに弘前大学の高瀬君から本が届いていた。1冊は青森県鰺ヶ沢町の岩木山麓にある旧陸軍山田野演習場をめぐるフィールドワークの記録である『山田野』(弘前大学出版局)。新聞に大きく取り上げられて、「地元弘前ではそこそこ売れています」とのこと。

もう1冊は青森高校の出身である寺山修司をめぐる論文集である『寺山修司という疑問符』(弘前大学出版会)。高瀬君の論稿「レンズ越しの「宇宙人」」は、寺山の高校時代の同級生である写真家・藤巻健二の写真と彼へのインタビュー記録の分析を通して、高校生・寺山修司を論じたもの。

 10時半過ぎに2000年卒(社会学専修)の4人の卒業生がやってきた。(下の写真、左から)Aさん、Mさん、Cさん、Kさんである。4月に私の還暦を祝う会を開いてくれたメンバーである。みなさん小さなお子さんがいるが、今日は保育園やご家族に預けてやってきた。きっと身軽な気分なのだろう。

11時に「たかはし」のご主人が研究室にお弁当を出前してくれた。事前の情報ではお子さんを連れて来る人もいるというので、研究室での食事会にしたのであるが、ホームパーティーの雰囲気になった。

ミニ同窓会である。私は4人のおしゃべりにときどき加わればいいので楽である。

Cさんとは4月の還暦の会の後、6月に大井町で会っている(同じ大田区民なのだ)。そのときは白い帽子を被って来られたが、今日は黒い帽子を被って来られた。お洒落な人である。彼女の妹さんが私のブログの読者で、毎日読んでいてくださるだけでなく、過去の記事までさかのぼって(けっこう膨大である)読んでくださっているという。ありがとうございます。

早生まれのMさんは今日のメンバーの中では一番若い。そのせいではないだろうが、今日はキャンパスで学生と間違われたらどうしようとひそかに心配(期待?)していたようである。幸い(残念ながら?)それは杞憂に終わったが、衣装とメイクの工夫しだいでは、ありえない話ではないというのがみんなの一致した意見であった。彼女の明るさは学生の頃からのものであるが、今日はその明るさの背後にあるいろいろな事情も聴かせてもらった。 そうした事情があるにもかかわらず、明るくありつづけているというところが素晴らしいと思った。

新棟(33号館高層棟)のロビーで。 「早稲田大学じゃないみたい」と異口同音に言っていた。

中庭で。片隅の木を指さして、「あの木は昔もありましたよね」とMさんが言った。その通りです。

スロープで。この白い鉄板がなくなって、スロープが昔の姿を取り戻すのはもう少し先です。

文キャン前の舗道で。何を指さしているのだろう?

みんなにとっての懐かしい場所である「カフェゴト―」でお茶をする。窓際の大きなテーブルは先週のうちに予約しておいた。

注文したケーキや飲み物は各自ばらばらで、自己主張がはっきりしているところが素晴らしい(笑)。

Kさんは高校は白百合なのだが、その校風を反映してか、「もし皇太子からプロポースされたら」という話題になったとき(雅子妃や愛子さまについての話題からの流れです)、他の3人が「そんな不自由な世界に入って行くなんて・・・」と答えたのに対して、「私なら受けます」ときっぱりと答えて、みんなをびっくりさせていた。にわかに彼女が「女帝」のオーラを発し始めた。

Aさんはロシア系の血を引いている・・・というのは嘘だが、でも、そう言われれば、みんな信じてしまうムードを学生の頃から漂わせていた。彼女の結婚式には私も呼ばれて出席したのだが、ずっと新郎新婦は大学の同級生だと勘違いしていた。実際は、彼女が3年生のとき1年生だった彼と交際を始めたのだった。彼の方が1つ下というのは珍しくないが、2つ下というのは当時もいまも珍しい。

午後1時を回ったところで散会。子どものお迎えに行く人もいれば、これから職場に向かう人もいる。卒業後15年、花も嵐も踏み越えて、それぞれの人生を生きてきた彼女たちである。

3時からHさんのゼミ論指導。今日はスイーツを持ってくるか、プリッツを持ってくるか迷いましたという。プリッツ?今日、11月11日はポッキー&プリッツの日なのだそうである(四本並んだ「1」がポッキー&プリッツを連想させるから)。そういうときは二者択一で迷うのではなく、両方持って来ればいいんじゃないかと、ゼミ論の前に指導しておく。思考の枠組みを柔軟にしてください。

5時から学生の面談を一件。

6時に大学を出る。あゆみ書房で、有働由美子『ウドウロク』(新潮社)と石原千秋編『夏目漱石『三四郎』をどう読むか』(河出書房新社)を購入。

7時半、帰宅。

夕食はハンバーグ。 

デザートは今日卒業生からいただいた「日本橋屋」のお饅頭(天下鯛へい)。栗あんが使われている。


11月10日(月) 晴れ

2014-11-11 09:06:00 | Weblog

7時半、起床。

赤飯、サラダ(炒り卵とベビーリーフ)、味噌汁の朝食。赤飯は蒲田屋さんのものだが、近所のIさんからのいただきもの。お孫さん(3歳)の七五三のお祝いのおすそわけ。

 

机上の片付けに着手する。数日前に右側手前の山が崩れ、コーヒーがなみなみ入ったカップを直撃するという悲惨な事故が起こったのである。

一応、すっきりした。

撤去した本や書類の山はリビングの床の上にとりあえず置かれている。

午後、散歩に出る。

昼食を食べに「phono kafe」へ行く。

ドアを開けて、大原さんと目が合う。びっくしりした。大原さんではない、別の女性なのだ。ああ、修行のためにここで働かせてほしいと言っている人がいると大原さんからうかがったが、そうか、この方だったのか。Tさんとおっしゃる。3月末に鳥取に帰って健康食のお店を開きたいと考えたいて、それまでの間、ここで修業を積まれるのである。明るく、感じのよい方である。頑張ってください。

おにぎりセット+ごぼうのフリットを注文。

食後に出来立ての蒸しパンとハニーブッシュ。

スプーン置きに使われている小皿は清水直子さんの作品だが、彼女の作品の展示会が11月20日(木)から26日(水)までの一週間、吉祥寺の東急デパート(7階のキッチン・食器売り場の一角で)で開かれる。去年も今頃であったように記憶している。今年も伺おう。即売会であるから、やはり初日が狙い目だろう。

東急プラザの屋上に登って、空の写真を撮る。

多摩川線に乗って鵜の木へ。

 

ギャラリー「hasu no hana」に寄ってみる。

長坂絵夢「border」を開催中。

ちょうど作家さんご本人が在廊されていたので、お話をうかがうことができた。美大を出て、10年ほどのキャリアの方だが、作風は変化している。これからも自分固有の表現を求めて変化し続けるのだろ。

ここはコーヒーやスイーツも美味しい。栗の渋皮煮を注文。

蒲田へ戻り、久しぶりのジムへ。クロストレーナーを50分間漕いで、700キロ超のカロリーを消費。

帰宅の途中で再び「phono kafe」に顔を出す。

トレーニングの後のこの一杯が美味しいのだ。葡萄ジュース(赤)のフロート。

夕食は秋刀魚の塩焼き。


11月9日(日) 曇り

2014-11-10 11:14:52 | Weblog

8時、起床。

カレー、トースト、あんまん、サラダ(トマトとレタス)、牛乳の朝食。

あんまんはコンビニ(セブンイレブン)にパンを買いに行ったときに一緒に買ったもの。以前は、ずっと以前というべきか、セブンイレブンのあんまんは中華まんのあんではなかった。井村屋のあんまんだったろうか、あんぱんに使うようなあんだった。私は中村屋のあんまんが好きだったので、あんまんはローソンで買うようにしていた。最近、セブンイレブンでも、「とろ~りあんまん」と称して中華まんのあんを使ったあんまんが売られるようになった。あんまんはこうでなくちゃいけません。カレーとの相性もよい。

ついでに言うと、コンビニの肉まんは肉の味付けが濃くて好みではない。肉まんは辛子醤油で食べるのが美味しい。中村屋の肉まんは美味しかったのだが、コンビニ向きに(何もつけずに食べることを前提に)肉の味付けが濃くなってしまった。

昼食はパンケーキ。ゼミ生の外国旅行のお土産で、粉とシロップがセットになっているものをいただいたのである。ハワイのものだったろうか?

夕食は鶏肉と蓮根と茸とブロッコリーの炒めもの。

焼き海苔でご飯を包んで食べるのが美味しくて、ご飯のお替りをした。

デザートはカステラ。

月末に妻と行く箱根の宿をネットで予約する。当初、一泊目はホテル、二泊目は旅館とタイプの違う宿を組み合わせようと考えていたが、やはり二日目のチェックアウト→チェックインの手間が面倒に思えて来て、同じ宿に連泊することにした。芦ノ湖畔の中規模のホテルで、大きな浴場や露天風呂もあり、夕食も洋食と和食からチョイスできるので、ホテルと旅館の両方の持ち味を味わえそうなので、ここにすることにした。値段は、普段の一人旅で使っているビジネスホテルの朝食付きシングル料金に比べたらずいぶんと高いが、箱根の相場からすれば普通のランクである。温泉旅行、とりわけ箱根の温泉というのは、贅沢なものなのであろう。この感覚は私が子どもの頃から少しも変わっていないように思われる。なんだかあの頃の大人にようやくなったような気がする。