今日は日曜日。事実上、お盆休みの最終日。ですが、さすがに今年の夏はまだまだ。暑さも日のあるうちには凄まじい。
というわけで、午後5時を回る頃、近所のワインディングへとボクスターで出向いて、新装なったセッティングを味わって参りました。
まずは異様なくらいに静かなのと、エンジン始動直後なのにぜんたいが非常にスムーズ。
いったいなにが起きているんだ、という感じのまま交差点で停止。
話題のTIP-Sは低速での「切れ」がよく、非常に印象的。そもそもアイドリング近辺でのトルクの出方が別物になっているので、2速発進である、とはいわれないと気がつかない程度にナチュラルなものに変化しているのにビクーリいたします。避けがたいトルコンスリップの存在を、ボトムエンドのエンジントルクで打ち消せている、という印象。
一番大きいのは3速に入った時点でのマナー。以前のセッティングですとスリップ感が多大で、2000rpm前後でトルクを伝達しようかどうしようか、一瞬ですが迷っているようなマナーがみられて、どうにもこうにもかったるかったのが、なぜかポンと切れるようになっている。
変速の感覚が明瞭になっていて、気持ちがよい!
ここがじつは悩みどころだったので、全体のドライバビリティに非常に効いております。ものすごい成果です。
また、4速、1500rpm程度からでも直線的に、キックダウンしないままトルクを伴って加速してしまうため、トルクカーブを味わいやすくなっているのにも驚きます。
もちろんシフトダウンをかまして、4000rpmからの雄叫び(爆)を楽しんでもよいのですが、キモチがよいのはこのトルクが立ち上がるゾーンを、このあたりかな?と想像しながら、タコメーターとにらめっこしながら、味わうほう(U教授、ありがとうございます)。
まあね、スポーツカーとしては、そんな低回転でエンジンまわして楽しいのか、ということになりそうですが、ここはニッポン(爆)!路上の現実をきっちりみておきます。もちろんレッドまで回すとまた違う一面を見せてくれるのでしょうが、この美味しいトルクを味わうと、これで十分、ということになります。
現実の路上で、ボクスターのTIP-Sをいかに味わうか、となった場合には非常に適切な味付け。トップエンドがどうの、マキシマムトルクがどうの、といっても現実には瞬間芸でしか味わえない。
ボトムエンドから、一番使う領域にかけてが、このような仕立てになっているってのは、なんといってもキモチがよいです。
ポルシェのフラット6をニッポンの低速路上でこのような低回転から味わうのを実現したあたりがじつは今回の整備の価値なのだ、と申せましょう!空冷時代とはえらい違いですがね。
クルマはもっと楽しくなる、というのが近年のトクイチオートのキャッチフレーズですが、まさにその通り。それをきっちり実現した整備かな、とそんな仕上がり。
あ、旋回につきましてはまた別の記事で(爆)。