文化逍遥。

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2018年日本映画『ゆずりは』

2018年06月20日 | 映画
 6/19(火)、千葉劇場にて。原作は新谷亜貴子の同名小説。監督は、加門幾生。主人公の葬儀社部長を演じたのは、物まね芸のコロッケこと滝川広志。





 千葉県八千代市にある、中規模のとある葬儀社。日々、内奥に複雑な事情を抱え込んだ人の死が巡ってくる。部長の水島は社長の娘婿だが、その妻を投身自殺で亡くし、今は笑う事も泣くことも無く感情を押し殺したかのような日々を送っていた。そんな時、新入社員が採用される。彼は、若く感受性に富み、周囲を巻き込みながらやがて成長してゆき・・・。
 八千代市は千葉市の隣、歴史がある所だが、今では東京のベッドタウンでもある。この映画、同市も製作協力しており、八千代市商工会議所が後援している。つまり、市のPRにもなっている映画、という側面もあるのかもしれない。映像も美しく、ほんのりとした暖かさがあり泣ける作品だが、正直言って「そううまくいくかなあ」といった疑問も残る。
 主題歌は、「楪~Yuzuriha~」と云う曲で、森本ナムアという女性シンガーソングライターがこの映画の為に作ったという。わたしは知らなかったシンガーだが、音程もしっかりしているし声も発声も良い。優れた才能を持ったミュージシャンが、それこそ『ゆずりは』の如くに世代を引き継いでくれているようで、なにやらうれしかった。

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