King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

しっとり本来らしさ

2018年07月05日 10時57分19秒 | 珈琲

今朝は久々の雨です。

豆を焼いているととてつもなく汗が噴き出し、ぐったりとして一日終わる

という毎日でしたが、久々に聞く雨の音はなんとなく今日は休みなよという

問いかけのように響きます。

 

とはいえ、こんな日にこそ豆を買いに来る方はいて、暑くて外に出るのもはばかられる

日が続いていたので、試飲してまったりとしていく方もいます。

 

今市内を走っていると目につくのが町内会のお祭り行事の案内だったり、祭りの太鼓の稽古

だったりします。

そして、今強烈に匂ってきたのがユリの花の香りです。

 

これはまだ咲いているくちなしなんかと違い怪しく何かに誘い込むような蠱惑的なにおいにも

感じたり、頭の奥深くの古い記憶に作用する匂いだったりします。走っているときには

なつかしいような甘い匂いが癒しになるようなもろもろの感覚が去来します。

 

もう少しするとこれがオシロイバナの香りに変わるのですが、これはかなり夜走っていると

単純に元気になるような明快な香りです。

 

そしてランナーの今の必須のアイテムにハッカ油があります。

 

これは最近よく薬局やホーセンターなどに売られているもので、何に使うかというと

夜の花火や夕涼みの時に塗ってスーとするのとともに蚊よけになるというもので、

虫よけスプレーにも入っています。筋肉の疲れをとるスプレーやクールダウンの

スプレーにも入っているlメントールも同じもので、化学合成や天然由来など種類も

沢山あるし国により使う化合成分も違うようです。

 

このすーとする感覚は珈琲の成分にもあり、夏に飲む珈琲にはこの清涼感のある

豆は魅力となります。

 

今年は肝心のブラジルも豊作で、珈琲相場も慌てふためくようなこともなく過ごせそうです。

とはいえ、未だに中米の良い豆は少なく、バカマラなどの大粒で味の良い豆も滅多に入手できそうに

なく、マンデリンの不調など懸念材料は相変わらずです。ハッカ油のようにシュッとして

一瞬でさわやかになれる材料がないかと思ったりします。

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毎日暑い日には

2018年07月05日 10時17分44秒 | 読書

遺伝子‐親密なる人類史‐ 上

もうこう暑い日が続くとそろそろどこか涼しいところに行って

のんびりしたくなります。

ここのところのお休みの時に読んでいるのがこの本です。

ひさびさに寄った書店で見かけた本で、書評のところにビルゲイツ年間本と

いうコピーを見つけてパラパラ読んだら買ってしまったというものです。

 

というのも、そもそも遺伝子という学問はなかったということから始まり、

ずっと親から子供にその特質が受け継がれるのは精子の中にホムンクルスと

いう小型の人間が入っていてそれを母親は大きくしているというとんでもない

内容で、それを古代からずっと信じられていたという衝撃の話です。

 

そして文化花開く大航海時代にダーウィンの進化論がでて、世の中大騒ぎになり、

メンデルのそら豆の実験と確実な証拠と分析により格段の進化をとげるのですが、

これが全く世間には理解され世界を変えるに至らないという所が世の中の不思議な

ところで、作者の独特の辛口な皮肉口調は明らかに辛らつに文明批判のように

語られて行きます。

それは自身の出自に関係しているのかと考えたくなるような西洋列強の国々が

たどる道は耳に痛いような話です。日本も例外なく先進国に倣うようにその思想と

政策をまねるのですが、それが今世を騒がしている優生保護法下で行われた強制手術です。

 

遺伝子というと20世紀すべての暗号を読み解き、これからはそれを利用していけるという

明るいものとして我々は考えていました。その最たるものとしてiPs細胞の発見であり、

遺伝子利用の最先端を日本人が走っているという大変誇らしい分野に思われていますが、

これは実のところ何をする分野なのかということを我々に問う実に苦みと苦痛をともなう

読書体験となる本なのです。下巻が楽しみです。

 

 

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