金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

153:山崎佳 『ごきげん朝ごはん』

2012-11-27 08:29:27 | 12 本の感想
山崎佳『ごきげん朝ごはん』(講談社)
★★★☆☆

名前も聞いたことがなかったけれど、
著者は「フォトエッセイスト」とのこと。
おしゃれでかわいい朝食の写真とレシピ、ポエムみたいなエッセイを
組み合わせたもの。
「焼きりんご」とか「アーモンドマフィン」とか、
名前だけで素敵なイメージが喚起される。
108~111ページの写真に登場している男女(特に女性のほう)の
やさぐれた雰囲気が、本のほかの部分とミスマッチで
違和感がすごかった

「女の子はフレンチトーストが好き」
とあったけど、わたしはあまり好きじゃない。
給食と自作のものとホテルの朝食でしか食べたことがなく、
本当においしいフレンチトーストを知らないだけかしら?


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152:さくら剛 『感じる科学』

2012-11-26 08:12:46 | 12 本の感想
さくら剛『感じる科学 (Sanctuary books)』(サンクチュアリ出版)
★★★★☆

前書きの最初に
「この本は、バカバカしい本です」
と書かれているように、「バカバカしいたとえ話」のオンパレードで
科学の世界をわかりやすく説明している。
何度も吹き出しそうになった。
「相対性理論」や「量子論」も、まったく納得はできないけれど、
「どういう理論なのか」はこれを読んで初めてわかった気がする。
「重力」と「引力」も別のものなのね。

モテるオスの子孫だけが増えていくのが動物の進化なのに、
なぜ人間の男はイケメンばかりではないのか?
という冗談の部分、そんなこと考えたこともなかったけれど、
人間がイケメン/非イケメンで淘汰されていくには
まだまだスパンが短すぎるよね。


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154:内田樹 『街場のアメリカ論』

2012-11-24 13:16:29 | 12 本の感想
内田樹『街場のアメリカ論』(文春文庫)
★★★★★

日米関係やアメリカの文化、宗教、戦争、児童虐待等々、
過去から現代にいたるアメリカの姿について論じた一冊。

おもしろかった!!!
目から鱗が落ちるような言葉、刺激になるような言葉が
たくさんあって、メモを取るのに忙しいくらいだった。
とっつきにくい題材を扱っているのに、
易しい言葉でわかりやすく書かれているので
むさぼるように読んでしまった。
大満足です。


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151:ローラン・プリューゴープト 『アルファベットの事典』

2012-11-24 09:01:54 | 12 本の感想
ローラン・プリューゴープト『アルファベットの事典』(創元社)
★★★☆☆

訳は南條郁子。
カリグラファーである著者が、アルファベットの個々の文字について、
そのデザインや成り立ち、歴史、意味や使われ方について述べたもの。
内容としては『数のはなし』と似ているかも。
あちらは数字、こちらはアルファベットで、扱っているものは違うけど。
アルファベットの装飾文字は優美で、見ていて楽しい。

「&」をわたしは「アンド」としてしか認識しておらず、
「なぜ&でandがあらわされているのか」
ということを考えもしなかったのだけど、
この文字には「アンパーサンド」という名前がきちんとあるのね。
ラテン語の「et」の合字だというのも初めて知った。


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150:k.m.p. 『k.m.p.のやなコトを、どーにかこーにか。』

2012-11-20 12:58:02 | 12 本の感想
k.m.p.『k.m.p.のやなコトを、どーにかこーにか。』(二見書房)
★★★☆☆

幼いころから今にいたるまで経験してきた「やなこと」に
ついてつづった本。
理不尽な大人の言動に反論できずに泣くしかなかったり、
時間はあるけどお金はない大学時代、
「なぜみんなはあんなにコギレイに女子大生をやれるのか」
と思ったり、豹変した友だちの言動に
思わず無言になってしまったり……
「ああ~あった、あった、こういうこと!」
と、思い出して、なんだかじわっとイヤな気分。
泣くほどではない、怒りをぶちまけるほどではない、
だけど「ズキッ」としたり「もやっ」としたりする、
ふだんは忘れているけれど、触れられるとその存在を
思い出す心に刺さったトゲのような記憶を呼び覚まされる。

これを読んだ多くの人が「あるある」と思うと思うんだけど、
会ったこともない人々と共通の経験をするってことは、
その経験のきっかけになった「やなこと」を与える相手の
言動というのも多くの人に共通のもの。
個々の人間は一人ひとり異なるわけだけど、
遺伝的あるいは環境的なものに由来する共通の行動パターンというのは
やっぱり存在するわけで、だから心理学とか社会学というのが
成立するのだなあ……といまさらながら納得。


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149:岡嶋二人 『クラインの壷』

2012-11-19 10:44:46 | 12 本の感想
岡嶋二人『クラインの壷』(講談社文庫)
★★★★☆

ゲームブックの原作として応募した作品が、
新しいゲームの原作として見いだされ、
イプシロン・プロジェクト研究所に二百万でそれを売った彰彦。
イプシロン・プロジェクト研究所は、
あらゆる感覚をリアルに再現できるヴァーチャルリアリティ・システム
『クライン2』の開発をしていた。
美少女女子大生・梨紗とともに、彰彦はテストプレイヤーとして
『クライン2』のバーチャル・リアリティの世界に入り込むが、
次々に不審な出来事が起こり始める。

************************************

まったく予備知識がなかったため、
裏表紙のあらすじに「美少女・梨紗」と出てきた段階で
電撃文庫系のライトノベルを想像し、
「美少女とムフフ」な話なんだろ!と思ってました。ごめんなさい。
実際は、SFをベースにしたミステリー&サスペンス。
現実と仮想現実の世界の区別がつかなくなる、というストーリーは
今となっては目新しくはないのだろうけど、
1989年の作品だと思うとすごいよね。
1989年ってファミコンの時代だし、パソコンもそれほど普及しておらず、
ヴァーチャル・リアリティという言葉も一般には知られていなかったはず。
ミステリー&サスペンス仕立てにしているので、
今読んでも陳腐な印象はまるでない。
読んでいる間は、主人公と一緒に、
「どちらにいるのか」がわからずに不安で仕方なくなってしまう。


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148:k.m.p. 『2人で、おうちで、しごとです。』

2012-11-16 08:47:49 | 12 本の感想
k.m.p.『2人で、おうちで、しごとです。』(幻冬舎)
★★★★☆

頭の中身を出す作業に忙しいので、
しばらくは気軽に読める気分転換本が続きます。

k.m.p.本が続いていたので、ついでにもう一冊。
2人の関係や仕事のスタイルについて綴った本。
1ページあたりの文字量もそれほど多くないし、
イラストとのバランスも良くて、楽しく読めた。
「静かなる戦い。」のページで声を出して笑ってしまった。

もちろん楽しいことだってあるのだけど、
基本的にわたしは仕事がきらいで、
好きなことも仕事になるときらいになっちゃう。
労働なのだから、多少はいやなことを我慢しなければ
ならないと思っていたけれども、
きらいにならないようなやり方をすることも
必要よね……と思う。

「すきなコトをしごとに」は、ただ
「やりたいコトをやる」・・・・んではなく、
自分は、何を与えることができて、
そして、それがどうお金になるのか
……ということなのでしょう。


このくだりにハッ!とした。
「相手に与える」ということをついつい忘れてしまうので。

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147:岡嶋裕史『セキュリティはなぜ破られるのか』

2012-11-15 08:35:15 | 12 本の感想
岡嶋裕史『セキュリティはなぜ破られるのか―10年使える「セキュリティの考え方」』 (講談社ブルーバックス)
★★★☆☆

「セキュリティとは何か?」という根本的なところから
セキュリティについてとらえなおした一冊。
漠然と「リスク」と言われてもわからないけれど、
それを「資産」「脅威」「脆弱性」の三つに分けて
具体例を用いながら説明しているので、
基本的な考え方から理解することができる。
インターネットの仕組みについても、
漠然としかわかっていなかったのだけど、
そういういくつかの
「実はよくわからないで使っているもの」
について改めて教えてくれる本だった。
基本の基本を説明している本なので、
専門的な技術については触れておらず、
コンピューター関係に疎いわたしにも
難なく読み進められた。

著者は歴史好きなのかしら?
国内外の歴史上の戦いを例に挙げながら
説明している部分が多かった。


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146:k.m.p. 『k.m.p.の、ちいさなお片づけ。』

2012-11-13 08:45:08 | 12 本の感想
k.m.p.『k.m.p.の、ちいさなお片づけ。』(メディアファクトリー)
★★★★☆

2冊目のこれがおもしろかったので、1冊目も読んでみた。
テーブルウェアを見るのも好きだけど、
人の机の上を見るのも好きなわたし。
ビジネス雑誌で「机まわりの整理術」とかの特集があると
ついつい買ってしまう。
1冊目のこちらは、仕事スペースに割いているページが多くて
楽しかった。
なにかをつくり出す人の机は魅力的。

チーズスライサーとか、わたしは持ってても
絶対に使わないんだけど、写真でも見てるときめいてしまう。
ドリンクバーもいいなあ。

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145:ダグハウス編 『彼女たちの朝ごはん』

2012-11-12 08:32:04 | 12 本の感想
ダグハウス『彼女たちの朝ごはん』(日本文芸社)
★★★★☆

しゃちほこ村の図書館で5月に予約したものが
ようやく回ってきた。
6か月待っても、読むのはあっという間なので切ない

さてこの本は、写真とインタビュー内容から構成された
20代から50代の、54人の女性たちの朝ごはんの記録。
食事記録を見るのが好きなので、楽しめた。
メニューの内容だけでなく、食器やランチョンマットなどの
テーブルウェアを見るのも楽しい。
みなさん、テーブルの上がおしゃれね。


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