金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

144:箱田忠昭 『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』

2012-11-09 08:18:21 | 12 本の感想
箱田忠昭『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(フォレスト出版)
★★★☆☆

「できる人」になれなくてもいいから、
人並みにトークショーがこなせる人間になりたい!
と憂鬱なイベント目白押しの11月はじめに読んだ本。
うまくできようができまいが、仕事柄、
必ず講演会とかトークショーはやらなきゃいけないから。

実際にできるか、能力があるかどうかはともかくとして、
まず「できる」「能力がある」と思わせなければ始まらない、
というのは三十代になってようやくわかってきたこと。
それまではいかにも日本人的に、
本当に能力があるならアピールしなくても
それが認められると思ってたよ。
もちろんアピールしなくても、やっぱり能力があれば
それがにじみ出て発見されるんだなと思うときもあるんだけど、
「自分はこんなにすごい」とアピールする先輩を見ていて、
お客さんにとってはそっちのほうが
やっぱりわかりやすいのだと思った。

声に大小のメリハリをつけるとか、間を取るとか、
断定表現で言い切るとか短文で話すとか、
基本だけど忘れがちだよね……という内容を再確認。
「怒りのピークは4分半」というクレーム対応の方法も
ためになる。


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143:誉田哲也 『アクセス』

2012-11-08 08:56:59 | 12 本の感想
誉田哲也『アクセス』(新潮文庫)
★★★☆☆

奔放な美少女・雪乃が友人の翔矢に紹介した、
パソコンも携帯電話もすべてが無料になるというプロバイダ。
紹介した別の誰かを登録させることによって、
契約が完了するというそのプロバイダを雪乃に紹介したのは
従姉妹の可奈子。
その可奈子は、親友の尚美が突然自殺したことに関して
罪悪感を抱え、苦しんでいた。
無料プロバイダに登録した3人のまわりで、
次々に奇妙なことが起こり始める。

*************************************

『武士道シックスティーン』のシリーズから入ったので
想像もつかなかったのだけど、この作家さん、
伝奇ものでデビューしてたのね……。
サスペンスで進むのかと思いきや、
途中からファンタジーになってしまった。
わたしがジャンルに慣れていないせいで
「こういうものです」というお約束が呑み込めなかったのか、
途中から我に返って、作中世界に入り込めなくなってしまった。
雪乃と翔矢はもっとキャラクターを活かせそうなものなのに、
わりとあっさり退場してしまい、残念。


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142:フローレンス・スロボドキン 『てぶくろがいっぱい』

2012-11-05 08:41:51 | 12 本の感想
フローレンス・スロボドキン『てぶくろがいっぱい』(偕成社)
★★★☆☆

ミシガンに住む双子の男の子・ネッドとドニー。
赤いてぶくろの片方をなくしたことに気付いた彼らのもとに、
町の人たちから次々と、落ちていたという赤いてぶくろが届く。
なくしたてぶくろの片方はすでに見つかり、二人は
届けられたたくさんのてぶくろをどうしようかと考えて……

**********************************

余裕がなくてキリキリしていたときに癒しの絵本。
物語を消費したがるわたしにような人間は、意外性を求めて
「実はこの届けられたてぶくろには、意外な謎が……!」
みたいな展開を期待してしまうのだが、
小さい子向けのお話なのでそんな展開はもちろんなし。
こまっている人のことを気にかける気持ち、
ご近所づきあいのあたたかさが伝わる
ほのぼのとしたやさしいお話。


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141:勝間和代・香山リカ 『勝間さん、努力で幸せになれますか』

2012-11-02 08:05:56 | 12 本の感想
勝間和代・香山リカ『勝間さん、努力で幸せになれますか』(朝日新聞出版)
★★★☆☆

ずいぶん前に、「勝間vs香山!」という感じで話題になっていた本。
女子プロレスを見るような野次馬的な気持ちで手に取ったのだけど
いろいろと考えさせられてしまったな。

わたしは基本的に、仕事においては
「怒られたくないから最低限のことはきちんとやる」
という態度で臨んでいて、積極性にも向上心にも欠けており、
読む前には、どちらかというと香山さんの方を応援したくなると
思っていたのだが、予想外に勝間さんの言っていることの方が
よくわかった。
これはわたしが、努力が報われる世界にいるからなんだろうか……。
この本→★を読んだときになるほど、と思ったことがあって、
本が手元にないので記憶が曖昧だが
「現在は勉強して高い学歴を手に入れれば、
 必ずしもよい結果を手に入れられる社会ではなく、
 報われないリスクもある。
 しかし、リスクがないようにふるまうことのできる層は、
 リスクを回避できる」
ということ。
努力が報われる層と、そうでない層では事情がまったく違うので、
報われる層代表=勝間さん、報われない層代表=香山さん、の
スタンスで話している限り、統一見解は生み出せないよね、と思った。
(でも、ほんとは香山さん自身は勝間さんと同じ側だよね)
「幸せとは何か」「努力は楽しいか」「仕事で幸せは得られるか」等々、
どの問いも経験則からしか答えが出せないし、自分以外のサンプルというのも
結局自分と接点のある人=自分と似た境遇の人になるだろうし。
人それぞれだよね、と言ってしまうのは単なる思考停止なのかしら??

勝間さんが相手の主張を認めつつ角を立てない言い回しをしている
(でも自分の主張は曲げないのだが)のに対し、
いきなり「自分と違う人間がいるということ、わかります?」と言ったり
「今後は、遠くからご活躍をお祈りしています」と書いたり、
香山さんの方はずいぶん大人げないと思った。
香山さんが勝間さんに噛みつく、というコンセプトの本なので
その役割にふさわしい振る舞いをしているのだと思うけれど。

会議のときにはいつもそうなのだが、
話しているうちに論点がどんどん移り変わっていくので
頭の回転の遅い私は「今は何について話しているの?」と
ついていけなくなる。
対談形式のこの本を読んでいても同じで、
論点をすぐに見失ってしまう。


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140:k.m.p. 『k.m.p.のもっとたのしく ちいさなお片づけ。』

2012-11-01 08:13:43 | 12 本の感想
k.m.p.『k.m.p.のもっとたのしく ちいさなお片づけ。』(メディアファクトリー)
★★★★☆

毎回、この人たちの本は、文字と絵がぎっしり!で
「お得だけど読むのに疲れる」という印象。
ちょっとした気分転換に……というよりは
時間のあるときにゆっくり読みたいなあという感じ。

捨ててスッキリというのが最近のお片付け本の主流だと思うんだけど、
この本はそれらとは違って、
「たくさんものがあってもいいじゃない!
 楽しく可愛く片付けよう!」
という内容で、
「すっきりした部屋を目指さなくてもいいよね」
と思える等身大のお片づけ本。
わたしはこんなにマメにものを管理できないので、
テーブルウエアも好きだけどたくさん所持はできないのだけど、
この本で紹介されている可愛い皿やコップの写真を
見ているだけでも楽しい。
何かをコレクションしている人、
好きなものがたくさんある人にとっては、
別にたくさんあったって、楽しく暮らせればいいよね~と
気楽に考えられるようになっていいのでは?



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139:松岡圭祐『万能鑑定士Qの事件簿 I』

2012-10-31 08:52:27 | 12 本の感想
松岡圭祐『万能鑑定士Qの事件簿 Ⅰ』(角川文庫)
★★★☆☆

東京都内に広がる“力士シール”の謎を追い、
週刊誌記者の小笠原は、力士シールが張られたガードレールを
「万能鑑定士Q」の看板を掲げた凛田莉子のもとへ持ち込む。
万物の真価・真贋・真相を瞬時に見破る「万能鑑定士」莉子は、
出会ってすぐにその能力を発揮して小笠原を魅了する。
高校時代まで教師に将来を危ぶまれるほどの劣等生だった莉子は、
どのようにして幅広い知識と観察眼を身につけたのか?
過去と現在が交差しながら物語は進むが、
未来ではハイパーインフレが起こり、
日本社会は崩壊間近となっていた。

*****************************************

本屋で見かけて購入したもの。
シリーズとしてかなり巻数が出ているみたい。
一巻は登場人物の紹介と莉子の過去、
未来に起こる事件の予告といった感じかな?
力士シールの謎も一巻ではまだ解けない状態。
莉子の見せる知識と観察眼が圧倒的で
1巻の段階ではおもしろくなりそうな気配がかなりあるので、
2巻以降に期待大。


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138:山本ふみこ 『片づけたがり』

2012-10-30 08:10:20 | 12 本の感想
山本ふみこ『片づけたがり』(オレンジページ)
★★★☆☆

気分転換に読めるエッセイを……ということで借りてきた本。
「片づけたがり」なんて、なかなか片づけのできない人間には
心惹かれるタイトルではないか。

この人の本を読むのは初めて(名前も知らなかった)。
「くらし」系の女性エッセイストはテイストの似た文章が多くて
著者名すら区別がつかないわ~という感じなのだけど、
この人もエッセイストらしい。
最初の「片づけたがり」の章はおもしろかったけど、
あとは特に印象に残らず。
この本を読んだときと同じくらい、
文章が頭に入ってこなかった。
脳の言語を認識する部分の少し脇を、
どんどんすべっていってしまう感じ。


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137:美崎栄一郎 『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』

2012-10-29 08:16:01 | 12 本の感想
美崎栄一郎『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(Nanaブックス)
★★★☆☆

「ノート術」や「手帳術」を特集している雑誌は
ついつい買ってしまう。
たいていの場合、実践には結びつかないのだけど、読むと
一時的にでも仕事に対するモチベーションが上がるから。
これは確か、なんかの雑誌の「ノート術」で紹介されていた本。
アマゾンの評価も高いので期待していたのだけど、
目新しいことはほとんど書かれておらず、やる気も起こらず、
残念であった。
お金にならない作業に没頭していて頭が切りかわらないので、
これを読んで現実(=仕事)に帰ろうと思ったのに……。

「この本を読んでいるみなさんは、自給一〇〇〇円以上の人が
多いと思いますが…」
というくだりにカチンときた人のレビューを見て
「ああ、そうか」と思ったんだけど、
安定した固定給をもらっている正社員でも、若い人だと
時給換算すると低くなっちゃうんだよね。拘束時間長いし。

「結果を出す人」=著者自身かよ!! と笑ってしまった。


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136:ayaco 『台湾のたびしおり』

2012-10-26 08:41:56 | 12 本の感想
ayaco『台湾のたびしおり』(ワニブックス)
★★★★☆

8月に予約したのに、しゃちほこ村の図書館に二冊しか
入っていないためになかなか順番が回ってこなかった本。
結局旅行前には間に合わなかった……。
まあ、読みたかったら買えって話だけど。

著者はけしごむハンコ作家とのこと。
台湾の写真に可愛い文字とスタンプを組み合わせた
「しおり」を書籍化したもの。
あふれる台湾愛!
ガイドブックよりも夢がかきたてられる。
こういう「しおり」とかスクラップとか
アルバムのデコレーションとか、
自分ではそういうところに労力と時間を割けないけれど
やっぱり可愛いので、人のつくったものを見ると
ときめくな。


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135:あいかわももこ 『断捨離セラピー』

2012-10-25 08:05:11 | 12 本の感想
あいかわももこ『断捨離セラピー』(青春出版社)
★★★☆☆

割と簡単に「捨てる本」とか「掃除本」に感化されるのに、
「断捨離」にまったく惹かれないのはなぜだろう……。
提唱者のこの本(←リンクあり)の文章がすごく気持ち悪かったせいだろうか、
と思っていたのだが、「断捨離」という言葉自体のセンスと
これを扱う本や雑誌記事に漂うムードが嫌なんだと思った。

しかし、アウトプット作業に夢中になって部屋がめちゃくちゃだったので
急遽「求む! ドーピング本!」という気持ちで図書館で借りた。
この漫画家さんの絵は好きだしね。
申し訳ないが、やましたさんのポエムは読み飛ばした。
前もってタイトルから想像しておくべきだったけど、
「断捨離で癒される~」みたいな雰囲気が苦手で
ちっともモチベーション上がらなかった。
これはあいかわさんの漫画の内容がどうこうって話じゃなくて、
断捨離との相性の問題って気がする。
部屋はまったく片付いていない


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