金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

96:ドミニック・ローホー 『シンプルだから、贅沢』

2017-10-26 11:50:45 | 17 本の感想
ドミニック・ローホー『シンプルだから、贅沢』(講談社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

1日+1日+1日…それが私たちの「人生」。
上質な日々が上質な人生になるのです。
リネン、ファッション、手帳から、住まいや旅、人間関係まで、
フランス人作家ドミニックのスタイルがヒントに。
今この一瞬、一瞬を充実して生きるために。

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本当にね、読んだ直後はいつも
「ちゃんとした生活をしよう」
って思うんだよ。直後だけね。

読み終わって一週間たった今では、
何が書いてあったのかも思い出せない体たらく。

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95:ジェーン・スー 『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』

2017-10-23 21:53:03 | 17 本の感想
ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

「女子会には二種類あってだな」
「ていねいな暮らしオブセッション」
「私はオバさんになったが森高はどうだ」
……誰もが見て見ぬふりをしてきた女にまつわる諸問題
(女子問題、カワイイ問題、ブスとババア問題……etc.)から、
恋愛、結婚、家族、老後まで――話題の著者が笑いと毒で切り込む。
〝未婚のプロ〟の真骨頂。講談社エッセイ賞受賞作。

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読んだのは単行本版。

タイトルの勝利。
著者のことはまったく知らなかったのだけども、
タイトルだけはもうずいぶん前から知ってたもの。

勝手に、
「世の中の女どもの行状を、
辛口でばっさばっさと斬りまくる痛快エッセイ」
だと思い込んでいたので、その点ではあてが外れた。
著者が決して自分を棚に上げず、他人を貶めず、
きちんと分析して理性的に綴っているという印象。
だから、「面白い」とはちょっと違う感じ。
合コンでの「北朝鮮」「脱北」には笑ったけど。


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94:清水潔 『漢字のなぞかけ字謎のふしぎ』

2017-10-13 17:46:00 | 17 本の感想
清水潔『漢字のなぞかけ字謎のふしぎ―あなたの日本語IQが上がる』(実業之日本社)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

一口で言えば、漢字を当てるパズル、またはなぞかけである。
しかし、いわゆるパズルやなぞかけとも違う。
字謎は、漢字に隠されている面白い意味や意外な事実を
明らかにする知的なゲームや文芸でもある。
中国で生まれた文字は、古代の人々のものの考え方、行動や暮らし方、
それらを制限する当時の社会の規範などが、
文字を創るときに反映されている。
そのため、字謎で漢字を分解していくと、
漢字一つから古代の社会や歴史、哲学、さらには美学までが見えてくる。
本書では、字謎を解読しながら、
そうした古代の文字製作者たちが文字に込めた、
あるいは文字に隠した意図の解明にできるだけ近づき、
漢字の面白さを伝える。

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「別れると一人、さてどんな字?」
というような漢字に関するなぞなぞや、
折句のような言葉遊びを紹介した本。
室町時代や江戸時代のなぞなぞもあって興味深い。

簡単な漢字もあるけど、ある程度漢字にくわしい人じゃないと
答えを聞いても「ぽかーん」となりそうなものが多いので、
身近な人に出題して楽しめるそうなものは限られているけど、
昔のインテリの遊びといった感じでおもしろい。

「秋の蚊が 吸はうとするが 身の終わり」

旧国名が6つ隠れてる折句。
こういうの、とても楽しい。

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93:今野真二 『図説 日本語の歴史』

2017-10-13 17:31:51 | 17 本の感想
今野真二『図説 日本語の歴史 (ふくろうの本)』(河出書房新社)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

日本語はどのような姿かたちをして残されてきたか。
貴重な文献の数々を眺めつつ
「書きことば・はなしことば」のありようを読み解く。

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古事記や今昔物語集、土佐日記などのいわゆる「古典」や
各時代で作られた辞書などの文献資料の写真を載せ、
それぞれに書かれた日本語の特徴を分析することで
言語の変遷がわかるようになっている。
個人的には、伝わっている古典を「土佐日記」や「源氏物語」と
ひとくくりにしてしまうのではなく、
「〇〇本と××本と△△本が伝わっていて、〇〇本には□□巻が欠けている」
という異本の説明がちゃんとなされていること、
それぞれの比較もされていることがうれしい。



日本語はどのような姿かたちをして残されてきたか。貴重な文献の数々を眺めつつ「書きことば・はなしことば」のありようを読み解く。
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92:山本博文 『明治の金勘定』

2017-10-13 17:18:07 | 17 本の感想
山本博文『明治の金勘定 (歴史新書)』(洋泉社)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

近代化に邁進する明治の物価はどうだったのだろうか?
また、明治時代の一円は現在だといくらの価値があったのか?
西洋文化の導入とともに新たな商品が生まれ高価な値段で売買された。
当時の自転車は今では高級自動車並みの値段、約四百万円相当だった!
食物、給料、文化、娯楽、交通など、現代価格から換算すると、
ホントの明治の暮らしが見えてくる。

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明治40年の、漱石の朝日新聞社からもらっていた月給が
200円(現在だと400万相当)だと書いてあって
めちゃびっくりした……。
帝大卒は待遇がかなりよかったとのことだが、
年収の間違いじゃないかと目を疑ったわ。
金がない金がないと嘆いている啄木も、
月給30円(60万円相当)もらっている。

1円で買えるもの、明治人の収入、
新聞や上野動物園の入園料といった身近なものの代金などなど、
お金の問題にしぼって扱ってくれているので、
それを目当てに手に取った人にはかなり役に立つのでは?

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91:泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの華麗なる日常』

2017-10-11 23:39:37 | 17 本の感想
泉ハナ 『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの華麗なる日常』(祥伝社文庫)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

人生のすべてをオタク活動に捧げた、
ハセガワノブコの胸アツ・時々バトルな日々!

アメリカの名門大学卒にして、外資系銀行秘書の
ハセガワノブコ(32歳・独身)。
華麗なる帰国子女の実体は、筋金入りのオタク!
週末は録りだめたアニメ鑑賞や、
オタ友とイベントに繰り出すのが至福の時間。
セレブのホームパーティーもイケメン外国人も、
恋愛も結婚も眼中になし!
なのに、最近公私ともにトラブル&横槍が……
今こそ真のオタク魂が試される!?

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面白かったよ。

筋はあってないようなものだし、
章タイトルは中身と関係なくない? って感じだし、
人名がカタカナばかりで誰が誰やら状態なんだけど、
語り口が楽しく、展開に緩急がついてて、
飽きさせない工夫がきちんとしてあって。
話の方向性が見えない分、退屈に感じるところもあったけど、
はっきりしたストーリーがないぶん、気軽に読める。

ただ、終盤の降ってわいたような恋愛要素、
伏線もないしにそっちを選択したらキャラ設定が覆って
台無しなのでは?

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90:伊吹有喜 『情熱のナポリタン―BAR追分』

2017-10-11 23:23:19 | 17 本の感想
伊吹有喜 『情熱のナポリタン―BAR追分』(ハルキ文庫)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

かつて新宿追分と呼ばれた街の、“ねこみち横丁”という
路地の奥に「BAR追分」はある。
“ねこみち横丁”振興会の管理人をしながら
脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するための
シナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって…。
両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、
劇団仲間に才能の差を感じ始めた男―
人生の分岐点に立った人々が集う「BAR追分」。
客たちの心も胃袋もぐっと掴んで離さない癒しの酒場に、
あなたも立ち寄ってみませんか?大人気シリーズ第三弾。

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シリーズ3冊目。
2作目の『オムライス日和』も既読なのに、
いま確認したら、感想書いてなかった……。

主人公?の宇藤くん、物書き志望というわりに
物を知らなさすぎでびっくりする。
読んだことなくても、『ノルウェイの森』の表紙なんて
みんな知ってると思ってた。
世代の問題? 若い子は知らないのか。

そして、自分ひとりで闘いたいという心意気は立派だが、
なんだかんだ理由をつけて作品を仕上げないような
「作家志望」と似たようなムードを感じる。
貪欲にチャンスに食らいついていけばいいのに。

宇藤くんよりも純くんが気になる。
そして、ごはん系パンケーキは食べたことないけど
ソーセージとパンケーキの組み合わせはおいしそうだな。

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89:門倉多仁亜 『365日の気づきノート』

2017-10-07 19:46:11 | 17 本の感想
門倉多仁亜 『365日の気づきノート』(SBクリエイティブ)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

シンプルな暮らしはこうして生まれる。

東京、鹿児島、ドイツを行き来し、各地で仕事をこなし、季節の行事も大切にしているタニアさん。
忙しい毎日のはずなのに、いつも穏やかで、タニアさんのまわりには清々しい空気が流れています。
そのシンプルな暮らしと、凛としたたたずまいは、どんなふうに生まれるのでしょうか?

本書では、タニアさんが日々の暮らしの中で見つけた気づきやアイデアを、
春夏秋冬、12か月を通して綴ります。
部屋をきれいに保つアイデアから、献立を考えるヒント、
旅の荷物のまとめ方まで、日々の暮らしをすっきり豊かにするヒントが満載。
読めば、タニアさんと同じ生活をしているような感覚になり、
心も身体もシンプルに生まれ変われる一冊です。

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気分転換本。
「おしゃれな暮らし」の記録。
写真が素敵。

本自体の感想じゃないんだけどさ……

個人的に、最近よく聞くようになったこの「気づき」って表現が
めちゃくちゃ気持ち悪いと思ってる。
「気づきを得た」ってなんだよ、
「気づいた」「わかった」でいいじゃん!
耳にすると、毛虫が這うのを見たときのように
ぞわぞわする。

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88:たかぎなおこ 『上京はしたけれど。』

2017-10-07 19:35:10 | 17 本の感想
たかぎなおこ 『上京はしたけれど。』(メディアファクトリー)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

上京はしたけれど、切符の買いかたがよくわかりません。
憧れの東京は、よくわかんないことだらけ。
東京路線地獄、まぶしい都会人、キャッチひっかかりまくり…。
しょんぼり&パニック東京ライフのイラスト&エッセイ。

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さらっと読了。
東京には美術館や博物館が確かにたくさん集まっているが、
あまり興味の惹かれる場所もなく、
仕事で上京する機会があってもすぐに帰ってきちゃう。
住みたいと思ったこともないけれど、
クリエーターとしての仕事のチャンス、
確かに地方に比べたら断然多いだろうな~。

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87:原田マハ 『総理の夫』

2017-10-05 13:40:02 | 17 本の感想
原田マハ 『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

「待ったなし」の日本に、史上初の女性&最年少総理誕生

20××年、相馬凛子(そうま・りんこ)は42歳の若さで
第111代総理大臣に選出された。
鳥類学者の夫・日和(ひより)は、
「ファースト・ジェントルマン」として妻を支えることを決意。
妻の奮闘の日々を、後世に遺すべく日記に綴る。
税制、原発、社会福祉。
混迷の状況下、相馬内閣は高く支持されるが、陰謀を企てる者が現れ……。
凛子の理想は実現するのか!?

痛快&感動の政界エンターテインメント!

「凛子のようにしなやかでピュアな女性政治家が、
世界を変えることができるのかもしれません」
(安倍昭恵氏、解説より)

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読んだのは単行本版。
政治家ではなく、「政治家の夫」という部外者視点から描くことで
政治の複雑な説明を最低限にして、
起きている事件だけにスポットを当てている。
設定からしてつかみはばっちりだし、
スクープで陥れられそうになったり、
連立政権の中での裏切りが起こったりと、
大小の山場が作ってあって、
ライトな政治もののエンタメとしてよくできている。

主人公のキャラクターにイライラするところも多いし、
ちょっと都合がよすぎる感もあるのだけど、
ドラマ化したら非常に映えそう。
おもしろかった。

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