金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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192:綾屋紗月 『前略、離婚を決めました』

2010-12-18 17:19:49 | 10 本の感想
綾屋紗月『前略、離婚を決めました』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

母と父がなぜ離婚することになったのかを、
母が二人の子どもたちに対して語りかける形で説明する。
子供時代、まわりとつながることができなかったこと、
夫と出会い、「つながった」と感じられたこと、
結婚後に分かった夫の酒癖とDV、
離婚の意志を固めるきっかけとなった夫の風俗通いに、
離婚へ向けての夫との戦い。
離婚までのいきさつが、当時の自分の気持ちとともに
つづられていて、読みながら暗澹たる気分に。
子供への思いをつづった部分には
涙ぐみそうになってしまった。
高校生や大学生の女の子たちに読んでほしいなあ。

それにしても、こういう話を読むと、
専業主婦を選択するのはつくづく危険だと思う。
経済的な問題で妻も働きに出なければならない家というのも
最近は多いと思うし、その弊害も論じられているけれど、
自分自身の経済基盤がないというのは行動の選択肢を
大幅に狭めるよな。
コメント
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