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★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
藤原道長が栄華を誇った時代。
都ではどのようなニオイがしたのか。
排泄・廃棄物・動物・死など、暮らしと切り離せない
さまざまなニオイを再現。
一方で、薫香の文化を芸術にまで昇華させた
貴族の心性を浮き彫りにする。
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まあ、風呂もときどきしか入らないし、
髪もめったに洗わないし、臭いに決まってるよね……。
香の文化が発達したのは体臭を隠すため、というのは
知っていたけれど、トイレのシステムも発達していないし、
死骸を放置しているから死臭がするし、
牛車を使っているから牛糞もあちこちに放置されていただろうし、
京自体がすさまじい悪臭に覆われていたかもしれない。
でも、それが当たり前の社会だったら、
取り立てて気にならなかったのかも。
前に別の本で読んだ、
「ノミがあちこちにいたが、当たり前すぎて
文学作品にそれが書かれていない」
というのと同じで。
大殿油や篝火の匂いって、どんなふうだったのだろう。