
★★★☆☆
【Amazonの内容紹介】
貴族たちの陰湿な望みをかなえるために、
都に暗躍する法師陰陽師。
呪詛と呪術に生きた彼らは、どのような人々だったのか。
歴史の闇に隠された呪いあう貴族の生々しい怨念を読み解き、
平安京の裏の姿を明らかにする。
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どうしても現代人としての視点で考えてしまうんだけど、
当時の呪術は、どうやって信憑性を維持していたんだろうか。
呪いをかける場合は、病気とか怪我とか失敗とかを
全部「呪い」の効果ということにして
「成功」とすることができるからいいんだけども、
そういうごまかしがきかない場面もあるよね。
怨霊を調伏するときなんかは、あらかじめ依坐童と
シナリオを決めておいて演技したりしたんだろうか。
実際の陰陽師はサイキックなどではなく、
計算による暦の作成や、それと関連した吉凶の告知が
仕事だったのだろうけれど、
呪物らしきものを発見→陰陽師に占わせる→やっぱり呪物だった
という流れが面白い。
呪詛かどうかは、素人には判断できず、陰陽師が決めるんだな。