寺地はるな『今日のハチミツ、あしたの私』
★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
蜂蜜をもうひと匙足せば、あなたの明日は今日より良くなる―。
「明日なんて来なければいい」と思っていた中学生のころ、
碧は見知らぬ女の人から小さな蜂蜜の瓶をもらった。
それから十六年、三十歳になった碧は恋人の故郷で
蜂蜜園の手伝いを始めることに。
頼りない恋人の安西、養蜂家の黒江とその娘の朝花、
スナックのママをしているあざみさん…
さまざまな人と出会う、かけがえのない日々。
心ふるえる長篇小説。
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養蜂家の仕事はちょっと珍しいものの、
描かれていることは、
「やりがいを感じられる仕事との出会い」と「人生の立て直し」で、ストーリーラインとしては本当によくある話。
けれども、退屈せずに読めてしまう。
本当に引っかかりなくさくさくと読めてしまって、
筆力の高さを感じた。
彼氏のお父さん、気持ち悪いね……。
彼氏にも同情すべきところはあるが、
そういう育ち方をしてきてしま った人が変わるのは
難しいと思うから、ほだされずにお別れして良かったよ。