酒井博・酒井容子『勤番武士の心と暮らし 参勤交代での江戸詰中日記から』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
豊後国(大分県)臼杵の藩士が書き残した
「江戸詰中日記」を精細に解読すると、
そこには豊富な挿絵とともに170年前の江戸時代の
勤番武士の心模様、暮らしぶりが生き生きと描かれ、
現代のサラリーマン生活と照らし合わせてみても
興味は尽きない。
その主な内容は、当時、江戸で頻発した火事の始末など
勤番武士の仕事、花見や吉原見物など余暇を満喫する様子など、
興味は尽きない。
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上のあらすじ、こんな短い文章なのに
「興味は尽きない」を繰り返してるのが気になる……。
「石城日記」といい、この日記といい、
江戸時代って、いっぱい史料残ってていいなあ。
筆者は上級武士で教養もあったそうだから、
絵のたしなみもあったのだろうけれど、
ちょっとした絵もうまいね。
特に俯瞰した絵や風景の絵がうまい。
仕事や暮らしぶりがうかがい知れて楽しい。
上級武士である筆者は殿様について江戸に来たが、
自分の家来2人もいて、自分の供をさせたり
世話をさせたりしている。
藩が募集して雇い、筆者専用に割り当てられた
家来であろうとのこと。
自分で雇うのかと思っていた。
江戸の人口、独身男性の割合が非常に高かったとのこと。
買春から性病が広がっていた模様。
衣食住、娯楽、病気、医療、薬等々、
当時の風俗がわかって興味深い。
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