金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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215:樫崎茜『星くずクライミング』

2020-10-12 00:20:27 | 20 本の感想
樫崎茜 『星くずクライミング
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

中学1年生のあかりは、小学4年生でスポーツクライミングに出会って以来、
毎日のように練習を重ねてきたが、
年明けの大会で、スランプにおちいってしまう。
スポーツクライミングをやめてしまおうか、とまで考えていたあかりだったが、
ひょんなことから、目の不自由な人たちのスポーツクライミング、
パラクライミングと出会う。
ナビゲーターとクライマーが2人1組となり、
ウォールをのぼっていくパラクライミング。
目の不自由な人が本当に壁を登れるのか、と半信半疑な気もちだったあかりは、
実際に壁をのぼっていくクライマーの姿を目にし、感動を覚える。
ナビゲーター役として体験イベントに参加したあかりが、
ペアを組むことになったのは、同い年の昴というクライマーだった。
態度も口も悪い昴のことを、はじめは嫌っていたあかりだったが……

2020年にむけて読者の関心の高まる「パラスポーツ」をテーマにした創作児童文学。
主人公・あかりとパラクライマー・昴の物語を通して、
「視覚障害やパラスポーツへの理解」をうながす、ほかにはない児童文学です。

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先輩に借りたもの。
クライミング、それもパラクライミングをテーマにしていて、
児童文学も題材選びに大変だ……と思う。
そして、入試に使われている文章を読んでいて思うけど、
児童文学、「不幸」が多くない??
このお話も、「星」と主人公をつなげる以外、
展開上の必然性があるとは思えないのに
お父さんが死んでいるんだよね。

題材の珍しさ、啓発的な内容は評価すべきところだけど、
おもしろいかと言われると、正直なところ、そこまで……。
思った通りに展開して、思った通りに終わっていく。
でも、これもバランスなのかな。
設定と展開、どちらも意外だと
負荷がかかると感じる人もいるのかもしれない。
めずらしい題材だと説明しなきゃいけないことも多いし。

今年度・来年度の入試に出そう。



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