金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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184:伊藤整 『少年』

2010-11-19 14:59:12 | 10 本の感想
伊藤整『少年』(筑摩書房)
★★★★☆

村に暮らす靖は、親類である問題児・房太郎といっしょに、
房太郎の家に下宿している田崎先生に勉強を教わっている。
若く美しい田崎先生にあこがれる靖だが、
房太郎がかぎつけてきた田崎先生の
「女」の部分に、恐れを感じながらも
好奇心を押さえることができない。
やがて、房太郎から手紙の仲介を頼まれたことをきっかけに、
都会からやってきた同級生の女の子に
胸をときめかすことになる。

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この人初めて?と思ったけど、ブログ内検索かけたら
「典子の生きかた」を読んでいました。
初版が昭和31年で、入手できず、図書館で
変色しまくった本を借りてきました。
しかし他地区の中学入試には出てるのね。
表題作「少年」のほか「子供暦」を収録。

時代の問題だと思うけれど、登場する女性は
「女らしさ」が徹底しているなあ。
そして女性に対する憧れが過剰なほど。
ラストがなんとなく尻切れトンボな印象。
ラストが冒頭につながっていかないので、
冒頭で回想の形式をとった理由がわからず、
やや消化不良気味。



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