金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

風野潮 『続・満月を忘れるな!』

2006-07-06 14:39:06 | 06 本の感想
本の感想144:風野潮『続・満月を忘れるな!』(YA!ENTERTAINMENT)
★★☆☆☆

ああ……ああ……。
やっぱりなあ~って感じのラストでした。
なんでももってるはずの上野さんが、救われない。
彼女の抱えている悩みも、あれで解決したことになってるの??

猫人の謎にまつわる物語はとんとん拍子にすすんで解決。
島の二人のロマンスも、簡単に解決してしまうので、
エピソードの必然性がいまいちよくわかりませんでした。
(どうにも興味が持てずに斜め読みしてしまったせいかもしれない)
まだ3冊しか読んでないけれど、どうもこの作家さんの本とは
相性がよくなさそうだなあというのが今のところの印象。
主人公を好きになれないのがいちばんの問題なんだろうな。
そこをクリアできると印象も大きく変わってくる気がする。


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瀬尾まいこ 『卵の緒』

2006-07-05 20:52:10 | 06 本の感想
本の感想141:瀬尾まいこ『卵の緒』(マガジンハウス)
★★★★★

坊ちゃん文学賞受賞の「卵の緒」と、「7's blood」を収録。
よ、よかった~!!
「卵の緒」は、おおらかなお母さんの性格とあふれ出る愛情にほろり。
主人公と池内くんの関係もわざとらしさがなくて、とてもいい。
「7's blood」は冒頭で「あれっ!?」と思ったら、
ずっと以前にドラマ化されているのを一話だけ見ていたのでした。
こちらはせつなさに胸がいっぱい。
島津くんを登場させたのは、野沢との対比のためだと思うのだけど、
だからどうなった、ということが書かれていないことで
よけいに想像をかきたてられてしまいます。

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片川優子 『佐藤さん』

2006-07-05 20:51:08 | 06 本の感想
本の感想140:片川優子『佐藤さん』(講談社)
★★★☆☆

講談社児童文学新人賞入賞。
霊が見える主人公が、霊にとりつかれたクラスメイトの佐藤さんから
除霊を頼まれたことをきっかけに、恋をして友達と出会って、
過去の自分と訣別する。
『ジョナさん』より好き。
こんなに深刻な要素を入れる必要があったのかなと思うし、
それがうまく活かされてない感じがして残念ではあるのだけど、
やたら陽気な安土さん、いいやつすぎる志村くんのキャラクターがいい。
前向きな気持ちになれるお話でした。

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風野潮 『満月を忘れるな!』

2006-07-05 20:49:47 | 06 本の感想
本の感想139:風野潮『満月を忘れるな!』(YA!ENTERTAINMENT)
★★★☆☆

満月の夜、猫になってしまうという体質の中学生・敏が、
父の行方と体質の謎を追う……という話。
うーん……『ビート・キッズ』でも感じたことなのだけど、
なんだか「古臭さ」が気になって仕方ないのです。
それが逆に、このレーベルの対象年齢の子どもたちには
新鮮に感じられるのかな?

恋愛も織り込まれているけど、まひろとくっつきそうだよね。
ボーィッシュで乱暴なんだけど、ひそかに主人公が好きという
いかにもなヒロインだなぁ。
わたしは女の子らしい女の子が好きなので、
上野さんのラブレターにときめいたんだけれども。
とりあえず三角関係の行方は気になるので、続編も読みます。

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『あさのあつこ完全読本』

2006-07-05 16:46:49 | 06 本の感想
本の感想143:『あさのあつこ完全読本』(河出書房新社)
★★★★☆

あさのさんの本はすごーく好きってわけじゃないのだけど、
背景とか解説には興味があったので借りてきました。
対談の中で三浦しをんが言っていた、
「かつて友情を成立させたころの濃密さというのは、
 本当に必要としたときにはもうないのです」
という部分がすとんと胸に落ちた感じ。
そこが大人の悲しさなのかなあと思い。
キャラクターに対する作者の語りかけは、読むとなぜか気恥ずかしい。

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藤野千夜 『ルート225』

2006-07-05 14:43:01 | 06 本の感想
本の感想138:藤野千夜『ルート225』(新潮文庫)
★★★★☆

藤野さんの本、高校生のころにデビュー作も含めて何冊か読んだのだけど、
核となる設定がどうも苦手なのでした。
高校生の子がおもしろかったと言っていたので、
久々にチャレンジしてみた次第。
いわゆるパラレルワールドもの。
例の苦手要素はほとんど含まれていなかったし、
主人公の女の子の性格と語り口がおもしろかった。
脇をかためるちょっとしたキャラクターの性格づけもよかった。
最後は「えっ、それでいいの!?」って感じだったし、
明確なテーマというのもわからなかったのだけど、
ストーリーに引き込んでいく勢いみたいなものがある。
高橋由伸、わたしは苦手だなあ。

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Web本の雑誌編 『作家の読書道』

2006-07-05 14:40:47 | 06 本の感想
本の感想142:Web本の雑誌編『作家の読書道』(本の雑誌社)
★★★☆☆

以前本屋で好きな作家さんの部分だけ立ち読みしていたのだけど、
改めて読んで見た。
30人の作家の読書遍歴に関するインタビュー集。
小中高、大学、社会人になってから、作家になってから。
それぞれの時期の読書量や本の傾向、印象的だった本が
挙げられているのだけど、いかに自分が本を読まずに来たか、
しかも読む本の種類がいかに偏っているかがよーくわかります。
大半が知らない本だったもん。
以前から気になってて、でも読まないままだった本がいくつかあったので、
さっそくリストアップしてみました。

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風野潮 『ビート・キッズ―Beat Kids』

2006-07-02 14:44:59 | 06 本の感想
本の感想137:風野潮『ビート・キッズ―Beat Kids』(講談社)
★★☆☆☆

講談社児童文学新人賞、野間児童文学新人賞受賞作。
肩書きのせいで期待しすぎていたのかなあ。
思っていたのとずいぶんちがった感じでした。
家族ドラマには勢いがあったし、決しておもしろくないわけではなく、
ただ個人的な好みに合わなかっただけなのだけど。
主人公たちの家庭環境の設定に、いつの時代の話!?と思ったけれど、
そんなに昔の本じゃないね。
英二と七生のキャラクターを好きかどうかで、感想が大きく変わりそう。
わたしは、男の子の天然とツンデレには
いまいちときめかないのでありました。
ホモホモしい空気も気になる。
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恩田陸 『エンド・ゲーム―常野物語』

2006-07-01 14:46:19 | 06 本の感想
本の感想136:恩田陸『エンド・ゲーム―常野物語』(集英社)
★★★★☆

前半のサスペンス調の展開に引き込まれ、短編で未解決だった謎が
明かされるのではないかとかなり期待して読んでいたのだけど、
『ネクロポリス』同様、異世界が出てきたあたりから「ムムム……」と
なってしまった。
常野一族の設定自体がファンタジーなわけだけれど、
どちらかといえば地に足のついた感のある『蒲公英草紙』のほうが好み。
洗濯屋の設定なんかはとてもおもしろかったのだけど。
『光の帝国』を読んだのはずいぶん前なので記憶も薄れているのだけど、
短編でぎゅっと濃縮されていた魅力がぼやけてしまったような気がして残念。



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