岡本敏子『岡本太郎が、いる』(新潮社)
★★★★☆
わたしは芸術に疎いので、岡本太郎作品はおそらくほんの一握りも
知らないし、その位置づけというのも把握できていないのだけれど、
仕事で彼の文章に触れる機会があって、思想家・文筆家としての
彼の一面に、すごいなあと思うことしばしばだったのです。
手始めに彼の通史のようなものを読みたいなあと思っているのだけれど
なかなか見つからず、とりあえず読みやすそうなものをちょこちょこ
セレクトしている次第。
本書は、岡本太郎のパートナーであり秘書であり養女でもあった
著者の回想録。
思想のバックグラウンド、私生活の姿を垣間見ることができて
おもしろい。
帯に
「誰だって惚れずにはいられない“人間・岡本太郎”の魅力の全て」
とあって、著者の視点というフィルターがかかっているのは
もちろん考慮しなければならないところだけれど、
本当にチャーミングな人だったのね、と思う。
彼のことが大好きだったんだなあ……というのがひしひし感じられて、
なんだか胸にじんわりきてしまった。
凡人のわたしには、まるで嫉妬を感じなかったというのが
信じられないのだけれど、そんなことは問題でなくなるくらいの
絆があったということなんだろうか。
★★★★☆
わたしは芸術に疎いので、岡本太郎作品はおそらくほんの一握りも
知らないし、その位置づけというのも把握できていないのだけれど、
仕事で彼の文章に触れる機会があって、思想家・文筆家としての
彼の一面に、すごいなあと思うことしばしばだったのです。
手始めに彼の通史のようなものを読みたいなあと思っているのだけれど
なかなか見つからず、とりあえず読みやすそうなものをちょこちょこ
セレクトしている次第。
本書は、岡本太郎のパートナーであり秘書であり養女でもあった
著者の回想録。
思想のバックグラウンド、私生活の姿を垣間見ることができて
おもしろい。
帯に
「誰だって惚れずにはいられない“人間・岡本太郎”の魅力の全て」
とあって、著者の視点というフィルターがかかっているのは
もちろん考慮しなければならないところだけれど、
本当にチャーミングな人だったのね、と思う。
彼のことが大好きだったんだなあ……というのがひしひし感じられて、
なんだか胸にじんわりきてしまった。
凡人のわたしには、まるで嫉妬を感じなかったというのが
信じられないのだけれど、そんなことは問題でなくなるくらいの
絆があったということなんだろうか。